アメリカ流とイギリス流って何だ? 旧車復活の「レストア」には2種類の考え方が存在した! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■旧車乗りにとっては夢のようなプロジェクト「フルレストア」

■フェラーリのクラシケ部門ではナンバーマッチングを重視している

■レストアの世界にはアメリカ流とイギリス流の2つの系統がある

まずはナンバーズマッチを重要視するフェラーリ・クラシケ

 今回は、旧車のフルレストアについての話をしてみようと思う。ちなみにレストアとは、英語で「restore」と表記される言葉で、本来の意味は「元に戻す」といったニュアンスを持つもの。クルマの場合には新車で生産されてから長い時間を経過し、経年変化や故障などでコンディションが悪化、あるいは最悪の場合不動車になってしまったモデルを再生する、旧車好きにとってはまさに夢のようなプロジェクトのことを指すことがほとんどだ。

 フルレストアはさらに機械的な部分にもしっかりと手を入れ、新車同然の見栄えと走りを取り戻す、まさに究極の趣味ともいえる。

 だがこのフルレストアには、さまざまな難関が待ち受けている。たとえば世界でも究極のフルレストアを行うとともに、それが新車でデリバリーされたときと同じ仕様を持つのかどうかを認証するフェラーリのクラシケ部門では、まず行われるのはシャシーとエンジン、そしてミッションの各ナンバーがマッチングしているかどうかの確認だ。

 これがマッチしていない場合はその理由が検証され、確たる理由が見つかれば、まずはフェラーリクラシケ認定のクラシックモデル(新車での生産から20年以上を経たモデル)としての、第一段階は通過ということになる。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

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