この記事をまとめると
■2024年4月1日、広島県広島市のマツダ本社にてマツダの入社式が行われた
■マツダでは今年度608名の新入社員が入社した
■入社式の第二部としてeスポーツイベントを開催するなどいかにもマツダらしい入社式となった
自動車業界の未来を担う若者たちの門出を祝う
4月1日といえば、日本では新年度がスタートする日として「入社式」が各地で行われている。
この日、広島県広島市を拠点とするマツダでも新入社員の門出を祝う入社式が行われた。2024年、マツダに入社した新入社員は、技術系217名、事務系43名、技能系338名、医務系10名の計608名。
そして、マツダの入社式は二部構成となっていたのも特徴だ。
第一部は、マツダの一員となった自覚を持つことを目的とした従来的な入社式で、新入社員を激励すべく、マツダで社長を務める毛籠 勝弘氏も出席。毛籠氏は608名に向けて以下のように激励した。
「マツダという会社は、ここ広島で104年間、地元の生き様、歴史とともに育ってきた会社です。平和都市・広島に生まれ育った企業市民として、平和の証である人々の笑顔をつくり、社会をより豊かにすることに貢献していきたいという“想い”が、いまも私たちマツダ従業員の根底に流れています。皆さんも、今日からその一員です。今後もマツダがお客さまに選ばれ続けるためにも、前向きに今日を生きる人の輪を広げていく為にも、皆さんには、フレッシュな原動力になっていただきたい。これから一緒に頑張っていきましょう」
そして、令和6年度の入社式の最大の特徴となっていたのが、第二部として行われたeスポーツイベントだ。
マツダはここ数年、eスポーツに対しても積極的に取り組んでいる自動車メーカーでもあり、eスポーツ(グランツーリスモ)から実際のレースへの参加をサポートするチャレンジプログラム「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP(バーチャルからリアルへ)」を用意し、未来のレーサーを発掘、育成している。
今回の入社式では、そんなeスポーツを新入社員たちに実際に体験してもらい、「マツダがどのようにクルマに向き合っているのか」「レースの現場で何をしているのか」を感じられるイベントを開催。このeスポーツイベントを通して、マツダが世界に提供したい価値、時代に適合した「走る歓び」を新入社員に知ってもらうことを目的としていた。
その内容は、あらかじめ選ばれた新入社員ふたりと先輩社員の3人が1組となる4チームがグランツーリスモでレース対戦するというもの。レースの様子はレースアナウンサーの辻野ヒロシさんが実況し、ブランド体験推進本部ブランド体験ビジネス企画部モータースポーツ体験グループの油目アシスタントマネージャーが解説するという、かなり本格的なeスポーツイベントとなっており、それを対戦参加者以外の新入社員がスマホで順位予想。会場にいる全員が楽しめる内容となっていたのも見逃せない。
ちなみに先輩社員のひとりとしてスーパー耐久STQクラスで#55マツダ3を駆るマツダのトップガンドライバーの寺川アシスタントマネージャーも参戦。実際にレースで活躍するドライバーとガチンコバトルが行えるとあって、イベントに参加した新入社員には忘れられない思い出になったであろうことは想像に難くない。
気になる結果は、今年度の新入社員であり、eスポーツの世界大会入賞者かつ昨年のチャレンジプログラム(バーチャルからリアルへ)第一期生でもある龍 翔太郎さんを擁する「ソウルレッドチーム」が優勝を果たした。
新入社員と先輩社員が一丸となってチームで戦うeスポーツ大会を入社式で行い、走る歓びを全員で体感した会場は、入社式とは思えないほどの熱狂に包まれたことはいうまでもない。
なお、入社式会場には、スーパー耐久で活躍する#55マツダ3の実車とともに、ホワイトのボディカラーとなったアイコニックSPが展示され、eスポーツとリアルモータースポーツ三昧となっていたのが、いかにもマツダの入社式らしく印象的であった。
今年度入社した人たちのなかから将来、自動車史に残るような偉大な発明や技術、名車が生まれるかもしれない。今後のマツダの、そして日本の自動車業界の発展に期待したい。