いま大型トラックは小径タイヤが人気! どんどん大径化する乗用車とは真逆のトレンドなワケ? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2024年問題が物流業界に悪影響を及ぼしている

■いま低床4軸の大型トラックが脚光を浴びている

■積載できる荷物を増やすことができる点が大きなメリットだ

走行時の安定性にも優れる

 2024年になり、物流の世界は大きく変化しようとしている。それはトラックドライバーを守るための策であると行政の側は捉えているようだが、現場の人間からは歓迎されていないのが現状だ。

 労働時間の短縮が、肉体的疲労を減らすことにつながるのは事実。だが、それは同時に(賃金体系がそのままでは)収入にも大きく響いてしまう。長距離を走るトラックドライバーの稼ぎを時給で換算したとき、国が定める最低賃金には遠く及ばない。4時間走行したら30分の休憩を取らなければならないという規制に縛られているなかで労働時間まで削られようものなら、まともな生活ができなくなるドライバーが続出するだろう。たたでさえ人手不足で悩まされている業界にもかかわらず、稼げないという追い打ちをかけられてしまうことで物流業界のさらなる衰退が想像される。

 昭和の時代では稼げたトラックドライバーだが、平成期の後半からは稼げない職業になってしまった。毎月の売り上げはいいとしても賞与がないのが一般的であるため、年収としてはサラリーマンに及ばないケースが多々見受けられる。それでいて、仕事内容はハードにさえなっている。

 荷物を積んで、目的地まで運ぶ。内情を知らない人には簡単な仕事だと思われがちだが、現場によっては倉庫内への納品も指示されることがある。本来は荷受け側の仕事であるにもかかわらず、ドライバーに押し付けられることも多々あるのである。

 もちろん悪態をついたり文句をいおうものなら、出入り禁止になりかねない。それに加えて納品時間を細かく指定されるなど、いまのトラックドライバーたちはとても生きにくい環境に置かれているのだ。


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