偉大な初代モデルの個性を受け継いだ2代目モデル
フィアット自身もその偉大さは認めており、後継車にはジンゴという違う名前を与えた。デザインもノーズをスラントさせ、4枚に増えたドアの開口部をアーチ状にするなど違いは大きかった。しかし、ルノーからトゥインゴに名前が似ているとクレームが入り、フィアットはこれを2代目パンダとして売り出したのだった。
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最近まで販売していた3代目はこれの発展型だ。しかし、「スクワークル(スクエア+サークル)をコンセプトとしたデザインは2代目以上に凝っていて、インパネの助手席側をポケット状にするなど、初代を思わせるディテールも復活していた。
僕は自動車専門誌「ティーポ」の企画で、3世代のパンダを連ねて約1000kmを走破したことがある。飽きないデザインと回して楽しいエンジンに加えて、簡潔なのに素晴らしいシート、500よりマイルドな足まわりのおかげもあり、小さなボディからは想像できないくらい疲れなかった。
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パンダの系譜は完全に途絶えたわけではなく、欧州ではひとまわり大きなグランデパンダが発表されている。
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初代を彷彿とさせるデザインは魅力的で、サイズは600eより小柄、価格もお手頃とのこと。日本導入を期待したい。