同じレベルの自動運転でも種類がある! 改めて自動運転の世界をわかりやすく整理してみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■自動運転レベルは乗員の関与度に応じた分類でレベル4以上が無人運転可能

■現在主流の無人運転は遠隔監視型や協調型で人の判断を必要とする

■完全自動運転の実現には自律型の無人運転技術の確立が不可欠である

自動運転は細かくレベル分けがされている

 AI(人工知能)が最注目のテクノロジーといえる昨今だが、AIを活用したモビリティといえば「自動運転」だろう。究極的には、街を走るすべての車両にAIが搭載され、それぞれが最適な判断をしてクルマを走らせるといった未来を想像しているのではないだろうか。

 そうしたAIによる完全自動運転は、いわゆる自動運転レベルでいうと、どのレベルにあたるのだろうか。あらためてSAEが定めた自動運転レベルを整理すると、以下のようになっている。

レベル0:運転自動化なし
レベル1:運転支援(ACCやLKAのいずれかが作動している状態)
レベル2:部分的自動運転(ACCとLKAが同時に作動している状態)
レベル3:条件付き自動運転(ドライバーの監視が不要)
レベル4:高度自動運転(特定条件下においてシステムがすべて運転する)
レベル5:完全自動運転(いかなる条件でもシステムがすべて運転する)

 レベル0はもちろん、レベル1からレベル3までは運転免許をもったドライバーが操作の主体として運転席に座っている必要がある。レベル3においてはアイズオフ(周辺監視をしないこと)も可能だが、システムからの要求や指示に従って、ドライバーが主体となって運転しなくてはならないからだ。

 一方、レベル4以上では乗員は運転操作を求められることがないため、どんな人が乗っていても問題ないといえる。いわゆるドライバーレスの無人走行が可能なレベルだ。なお、レベル4の特定条件下というのは、主に地域やルートを限定するということを示しており、いわゆる無人走行のバスはレベル4に分類されることが多い。

 最高峰のレベル5は、地域やルートの制限がなく自動運転が可能なシステムを搭載しているという意味だ。個人が所有する乗用車やシェアリングカーにおける自動運転を可能にするには自動運転レベル5の実現が必須といえるのだ。


この記事の画像ギャラリー

山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報