アストンマーティンがとうとうSUVに「S」を付けた! 727馬力を引っ提げた「DBX S」はSUVのふりをしたスーパーカーだった (2/2ページ)

ファンの間では早くも争奪戦開始か?

 さらに、SUVセグメントでは初となるマグネシウム製ホイールのオプション設定も実現。23インチ径を選択した場合には、いわゆるバネ下重量は19kg削減でき、乗り心地やステアリングの精度、あるいはフィーリングの向上などにそれは大きな効果を発揮する。ちなみに標準装備のホイールは23インチ径の鍛造アルミニウム製となる。

 サスペンションの設定も、より魅力的なものに改められた。エアスプリングと電子ダンパーの組み合わせによるそれは、その両方の設定を見直すことでさらにコントロール性を向上させ、走行中の重量移動も少なくなった。ロール量が標準装備となる電子ロールコントロールによって、最大でも1.5度という角度に抑えられるのも特長だ。ブレーキはフロントに420mm径、リヤに390mm径のカーボンセラミックディスクを装備する高性能なものとなる。

 フロントフェンダーにSのバッジが備わるエクステリアにも、やはり独自の演出は数多い。フロントではピュアブラックの専用グリルが標準で装備されるほか、オプションでは「DBS 770 アルティメット」からインスピレーションを得たポリカーボネート製のハニカムグリルも用意。

 一方、リヤではグロス仕上げとマット仕上げのいずれかが選択できるクワッドエキゾーストや、専用のカーボンファイバー製リヤバンパー、ディフューザー、ウイングなどを装備。その雰囲気はSUVのそれというよりも、紛れもなくスーパースポーツの印象を醸し出している。

 インテリアでは、標準のシートでもヘリンボーン柄のシートが採用され、オプションでカーボンルーフを選択した場合には、ヘッドライナーにも同様の模様が使用される。標準トリムではアルカンターラを広範囲に使用することで、軽さとともにスポーティな印象を演出。インフォテインメントシステムやオーディオも、最高級でかつ最新のものが与えられる。

 2025年の第4四半期からそのデリバリーが開始されるとされるDBX S。その存在は、早くも多くのプレミアムSUVのカスタマー、そしてファンにとって、大きな話題となっているようだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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