ジャッキにレンチにスペアタイヤは軽量化を犠牲にしても必要な命綱! レースと違う「ラリー車」に積んでる装備をチェックしてみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ラリー競技車にはどのようなアイテムが車載されているのかをラリー飛鳥で直撃した

■ラリーでは車載アイテムだけで対応せねばならずさまざまなアイテムが搭載されている

■定番としてはラリータイヤや工具セットで三角停止表示板や消火器も必需品

スペアタイヤを背負っている姿はラリーカーの定番

 全日本ラリー選手権・第3戦「YUHOラリー飛鳥サポーテッド by トヨタユナイテッド奈良」が5月16〜18日、奈良県天理市を舞台に開催。奈良県での全日本ラリー選手権の開催は32年ぶりで、数多くのドライバーが初挑戦となるなか、各クラスで激しいバトルが展開されていた。

 レグ1は雨/ウエット、レグ2は曇り/セミウエットとドライが混在する難しいコンディションとなっただけに、今大会も数多くのマシンがリタイヤするサバイバルラリーが開催。同時にパンクも続出していたことから、多くのクルーがステージフィニッシュ後にタイヤ交換を強いられていたのだが、そもそもラリーカーのなかにはどのようなツールが載せられているのだろうか?

 というわけで、ラリー飛鳥のサービスパークでラリー競技車の車載アイテムを直撃。今回、撮影にご協力を頂いたのは、JN-1クラスに参戦するRally Team AICELLOの2号車「AICELLO速心DLヤリスRally2」とSUBARU TEAM ARAIの7号車「SUBARU WRX VBH」、そして、JN-5クラスに参戦するZEUS AUTOMOTIVE CLUB SPORTの52号車「AQTEC KYB DLヤリス」の3台だ。

 ラリー競技ではサービスエリア以外でのトラブルには、ドライバーとコ・ドライバーだけ、しかも車載のアイテムだけで対応しなければならないことから、じつにさまざまなアイテムが搭載されていた。

 まず、ラリーカーの車載アイテムの代表といえるのが、スペアタイヤだろう。ラリー競技にはパンクはつきもので、多くのマシンがターマックの場合は1本、グラベルの場合は2本のスペアタイヤを搭載。もちろん、セミウエットなどのコンディションが不安定な場合、装着タイヤとは別のタイヤ、たとえばウエットタイヤを装着して出走する場合は、戦略的にドライタイヤを2本搭載してコンディションに合わせてフロントにドライタイヤを装着……ということも可能だ。

 当然、スペアタイヤを搭載すると、その分、車両重量が重くなることから、数秒差でポジション争いをしている場合は、最終レグのミッドサービスでスペアタイヤを降ろして、最終セクションで全開アタックして勝負……ということも珍しくはない。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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