就活もできるモータースポーツって学生には有意義すぎる! Formula Gymkhana 2025に参戦した金沢大学の学生が語る「生の声」!! (2/2ページ)

初参加での望外の結果に歓喜と反省

 さて、走行のリポートに移りましょう。前日の練習日からジムカーナの経験が豊富な知り合いが現地に来て、そのアドバイスを受けながらセッティングを煮詰めていきました。最終的にフロントの減衰を10段戻し、リヤは5段戻し、空気圧は2.0barでセッティングすることにしました。数値以上にタイヤローテーションに気を使いましたが、どうやったかは秘密です。機会があれば決勝後にお伝えしましょう(笑)。

 予選本番。私は第1走者にあたるAドライバーを務めました。チームの一番手ともあり緊張してしまい、第1ヒートでは硬い走りになってしまいました。ほかのドライバーも突っ込みすぎたりリヤが流れ過ぎたりと思うように走れませんでしたが、それでも第1ヒート終了時には総合4位。タイム短縮が大きく望めるなかでのこの順位でしたから、チームの士気は一段と上がりました。

 第2ヒートではプレッシャーに真正面から向かうようにアグレッシブに走りました。それが功を奏したのか、1本目から4秒のタイム短縮に成功し、チームの順位を一気に2位まで押し上げました。走行後に聞いた話では、パイロンチェックが2回も入っていたらしく、見ている側の心臓に悪かったそうです。

 残りのふたりも2秒近くタイムを短縮し、終わってみれば総合2位という望外な結果になりました。予選後、金沢大学のピットは大騒ぎだったかと思いきや、一番上手いCドライバーが思ったよりタイムを伸ばせなかったことで、2位でありながらみんなで正座して反省するというなんとも奇妙な光景が見られました。

 じつは初めてのFR車でしたが、GR86は本当に乗りやすいクルマでした。まったく恐怖心もありませんでした。ハンドルを切ったら切っただけ曲がり、ブレーキもしっかり止まります。車幅が広いわりに、パイロンに思い切って寄せられます。ラフにアクセルを踏むとリヤが出てしまいますが、マイルドに滑るため制御がしやすいです。滑りはじめるときも、まるでクルマのほうから「はいこれから滑ります」と教えてくれているくらいにわかりやすいです。シケインが多いレイアウトでクルマを右へ左へ振り返す動きを多用しましたが、思い切って荷重を移動するのが楽しいクルマでした。

 初参戦ながら決勝まで駒を進めることになりましたが、改めてこのイベントに携わっている方々の協力には頭が上がりません。何から何までサポートしてくださり、ドライバーは安心して走行に集中できました。学生という立場にフォーカスした交流会も用意されており、振り返ってみると本当に充実した時間でした。

 決勝では至らぬ点をさらに改善して表彰台の頂点に立ちたいです。


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