電気自動車がエンジン車に勝っているところを探したら……あまりに多すぎてEV時代も悪くない気がするぞ! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■EVがガソリン車と比較して勝っているポイントを紹介

■デザインの先進性や静粛性の高さが大きな特徴だ

■補助金も出るほか維持費なども抑えられる

EVがガソリン車に勝っている点とは

 ガソリン価格の高騰もあって、そろそろ電気自動車(以下:EV)に乗り換えようか……と思っている人も少なくないはずだ。EVの割高な車両価格、充電インフラの問題はさておき、ここでは”EVだからこそできるガソリン車が敵わない素敵な領域”についてお話したい。

 まずは、クルマの購入要件の大きな部分を占めるデザイン性だ。テスラをはじめ、各EV車を見てみると、フロントグリルがスッキリ(のっぺり覆われている)していることがわかる。ガソリン車とは違い、エンジンを走行風で冷却する必要がないからだ。好き嫌いはあると思うが、それこそEVの証となるデザインであり、先進感にもつながっているはずだ。

 動力性能、運転感覚もガソリン車とは大きく異なる。なにしろエンジンが発するノイズがないため、出足から加速、巡行時に至るまで、動力源からのノイズは皆無に近い。つまり、ガソリン車では得られない車内の静粛性が大きな特徴であり、音による運転、乗車ストレスが軽減。オーディオをいい音で聴くリスニング環境としてもメリット絶大。トヨタのbZ4X、スバルのソルテラにJBLやハーマンカードンサウンドシステムが採用されているが、そのサウンドのよさを目いっぱい享受できることになる。

 超高級車ではない純ガソリン車でもスバル・レイバックのように驚くほど静かに走るクルマもあるにはあるが、強い加速力を得ようとしてアクセルペダルを目いっぱい踏めば、さすがにエンジンはうなりを上げるのである。そんな場面でもEVではそうはならない。

 ただし、動力源がほぼ無音ゆえ気になってくるのが、高速走行時の風切り音やロードノイズの車内への侵入。とはいえそれは車種によって異なる。

 EVは駆動用モーターによって走り、加速する。たとえるならまるで新幹線のようにスムースだ。アクセルペダルを踏んだ瞬間から大トルクが発生し、圧倒的かつシームレスな加速を味わうことができる(モータ―パワーにもよるが)。この気もちよさを体感してしまうと、なかなかガソリン車に戻れなくなる。

 ちなみに軽EVの日産サクラと同クラスのガソリン車となる、日産デイズ(タ―ボ)の比較例を挙げると、最高出力こそ軽規格の上限である64馬力ではあるものの、最大トルクはデイズターボの10.2kg-m(2400-4000rpm)に対してサクラは19.9kg-m(0-2302rpm)となり、倍近くのトルクを0回転から発生。もちろん、スムースさや力強さだけでなく、走りやすさにも直結する。

 純ガソリン車には、それはもうハイパワー、高トルクのクルマ、スムースに走ってくれるクルマもあるにはあるが、どうしても敵わないのが停車、駐車中に無音のまま冷暖房が使え、さらにはAC100V/1500Wコンセントによって車内外で1500Wまでの家電品が使えること(AC100V/1500WコンセントはHVやPHEVにもあるが)。

 これはアウトドア、車中泊で活躍してくれるだけでなく、災害時、停電時の給電が行え、大きな安心、メリットをもたらしてくれるのだ。ただし、電気を使い切ってしまうとHVやPHEVのようにエンジンで発電できず、走行不能になってしまうので要注意。

 インテリアに目を向ければ、排気管や燃料タンクなどがないため、フロアをフラットに仕立てることができることもEVの特徴だ。とくに後席足もとの広々感、足の置きやすさにメリットがある。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
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スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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