なによりも「落ち着き」が肝要!
続いて、スマホのナビを使っている人にありがちなのですが、歩行者や自転車がうじゃうじゃいるような駅前商店街の道や、対向車とのすれ違いが難しいような狭い道に入ってしまった時。これも初心者が心折れそうになる難所です。スマホのナビは、一見しただけでは道幅などまでわからないので、知らない土地だととくに信用して進んでしまい、あと戻りできなくて泣きたくなるということがあるのです。
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対策としてはまず、ナビをセットしたら経路を画面上で拡大してなぞり、細い道や商店街のような駅前の混雑した道などを通過しないかどうかを確認することが大事。怪しそうだったら、ほかのルートを再検索すべきです。そして、もしそれでも入ってしまったら、できるだけ速度を落として、左右の歩行者や障害物からなるべく離れて走行します。
歩行者や自転車が車両に気づかず真ん中を歩いていたりしても、乱暴にクラクションを鳴らすとトラブルのもとになりやすいので、普段からププッと優しく鳴らせるように練習しておくといいですね。それができそうになければ、気づいてくれるまで待ちましょう。電柱や看板などにも気をつけて、慌てずゆっくりと広い道に戻れるように進みましょう。
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駅前のロータリーや路肩のパーキングメーターを利用することがある人はトライしなければならない「縦列駐車」も難所のひとつ。自宅の駐車場やコンビニに前から突っ込んで止めたりするのはすぐにできるようになると思いますが、縦列駐車は低い位置に縁石や柵、花壇などがあって死角ができやすく、前後のクルマが大型車だったりするとスペースも狭くなり、操作のスピードが求められることも多いため、熟練ドライバーでもあまり縦列駐車が好きという人は多くないと思います。
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ただこれも、後ろからくるクルマの姿を見て焦ってしまうと、パニックになって余計に時間がかかってしまうこともあるので、まずは気もちをドンと構えて、的確に落ち着いた操作をすることに集中。最近はアラウンドビューモニターのように、真上から縁石などを確認しやすいモニターも増えていますし、縦列駐車のサポートをする機能がついたクルマも増えているので、ときにはそうした助けを借りるのもひとつの手だと思います。
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そして最後の難所は、初心者が邪魔者扱いされやすいところでもある高速道路や山道。車線が多い高速道路であれば、いちばん左の走行車線をゆっくり走っていて構いませんが、対面通行などで車線が少ないところでは、急いでいるドライバーがイライラして「どけ!」とばかりにパッシングしてきたりあおってきたりしがちです。
もし後続に渋滞ができそうなら、山道では登坂車線があればそこに入って先に行かせましょう。高速道路でも、安全に避けられる場所があれば、左にウインカーを出して速度を緩め、窓から手を振るなど「お先にどうぞ」という意思表示をすると、追い越していってくれます。そのほうが自分もリラックスして運転が続けられると思います。
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ということで、教習所では習えないさまざまなシーンが公道にはあり、どうすればいいのかと心が折れそうになることもあるかもしれませんが、そのほとんどは経験値を上げることで解決し、熟練ドライバーへの階段を登っていくことができますので、ぜひ強い気もちで難所を乗り切ってくださいね。