この記事をまとめると
■ル・マン参戦40周年を迎えたトヨタはTGRとして2025年もル・マンに参戦
■トヨタのワークスとしてはGRとTRDがある
■GRとTRDはそれぞれ役割が異なっている
やっていることが似ているTRDとGRはそれぞれ何屋?
2025年のル・マン24時間耐久レースは、6月14~15日。トヨタがル・マンに初めて参戦してから40周年を迎える節目の年で、TGRはGR010 HYBRIDで、トヨタとして6度目の栄光を目指した。
トヨタGR010 HYBRIDのフロントスタイリング画像はこちら
このTGRは、TOYOTA GAZOO Racingの略で、ル・マンをはじめWRCなど、トヨタ直系のワークチームとして参戦する場合、TGRの名前でエントリーすることが多いが、トヨタのワークスはTRDだったのでは? と思う人もいるだろう。
そこでGRとTRDの違いをここで簡単に整理しておこう。
まずTRDから。TRDは「トヨタレーシングディベロップメント」の略で、トヨタ自動車のグループ会社「トヨタカスタマイジング&ディベロップメント(略称TCD)」のブランド名。もともとはトヨタの特装車事業や、競技用の車両やエンジンの開発、カスタマイズパーツの開発・販売などを請け負ってきた。
「TRD」のエンブレム画像はこちら
たとえば、スーパーGTのマシンは、TRDが開発し、レーシングチームとしての運営は、各トヨタ系チームに任せているのは特徴。スーパーフォーミュラのエンジンもTRDが開発、供給を行ってきた。
昨年、TGRの「もっといいクルマづくり」を強化する目的で、TCDからモータースポーツ事業を承継した「トヨタガズーレーシングデベロップメント(略称TGR-D)が誕生。日本国内を中心としたTGRのモータースポーツ活動(スーパーGT、スーパーフォーミュラ、カスタマーレーシング、グラスルーツモータースポーツ、他)を担うこととなった。また、TRDはTCDのブランドとして存続し、こちらも独自の活動を行っている。