レースの醍醐味を奪う「ダメルール」に観客は興ざめ! トラックリミット違反は「コース側の対策」でどうにかすべき!! (2/2ページ)

解決策はルールの撤廃かコース改修か

 たとえば、2022年のF1オーストリアGPのトラックリミットの違反は43回、2023年のF1カタールGPでは、57周のレースの中で計51件のトラックリミット違反が記録されている。

 F1マシンの最低地上高は60mmで、ドライバーのアイポイントも非常に低く、コクピットに座るとタイヤの端15cmしか見えなくなり、コース脇の白線を視認するのは、たとえ世界最高峰のドライバーたちといえど、非常に難しい。

 そうしたなか、予選のアタック中やレースのバトル中に、「白線をはみ出すな」というのは、酷というもの。本当にトラックリミットを優先するなら、コース自体を改修するのが筋だろう。

 たとえば、縁石をギリギリまで高くしたり、コース外をグラベルにしたりして、コース外をはみ出した途端にタイムがドーンと悪化するようにしておけば、ペナルティを与えずに公平性が保てるはず。あるいは、市街地コースのようにコース脇をフェンスで囲ってしまえば、はみ出しようがなくなるわけだが、そうなると、二輪のレースやアマチュアの走行時に危険度が増すので、常設コースでは問題になる。

 ならば、トラックリミットに滑りやすい舗装、もしくは滑りやすい塗装を施せば、トラックリミット違反が自然とタイムロスにつながり、ペナルティを課す必要がなくなる……と思うのだが、いかがだろう?

 いずれにせよ、バトルはドライバー同士がコース上で決着をつけるもの。レーススチュワードがコースの外から決めるのは見ているファンにはわかりづらいし、それこそコース外という意味で、本当のトラックリミット違反という気もするが……。


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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