ベトナムの売れ筋車ワンツーはビンファストとヒョンデ! それでも憧れのクルマはトヨタ・三菱・マツダ!! (2/2ページ)

やっぱり憧れは日系ブランド

 乗用車では、2024年に新型になったばかりのアクセントが、そのエッジの利いたエクステリアもあり街なかでは異彩を放っていた。そもそも実用セダンであり、前述したように、ライドシェア車両などフリートセールス向けといっても過言ではないモデルではある一方で、エクステリアだけではなくインテリアでも、デジタル計器盤を採用するなど先進性を強くアピールしていた。

 商用車ではLCV(ライト・コマーシャル・ビークル)ベースの小型バスではフォード・トランジットが圧倒的に多いのだが、それに負けない勢いでヒョンデ・ソラティ(Salati)も多く走っていた。

 マイクロバスでは圧倒的にヒョンデ・カウンティばかりで、たまに三菱のローザを見かけるぐらいとなっている。

 大型貸切バス(観光バス)についても、ヒョンデのユニバースほぼ一択といっていい状態になっており、筆者の体験した限りでは、他国では見たことのないユニバースのショートタイプボディのバスもよく走っていた。バスターミナルへ行くと、中国メーカーの寝台タイプの都市間路線バスや、中型クラスで日系メーカーシャシーがベースの車両などがあったものの、大型タイプはユニバース、マイクロバスはカウンティ、LCV派生はソラティばかりが停まっていて驚かされた。

 一方タイでは、ベトナムでのソラティに代わってトヨタ・コミューター(ハイエース)が、カウンティに代わってはトヨタ・コースターが定番となっている。ベトナムでヒョンデがほかの地域より存在感が高まっている、まさにわかりやすい例といえるだろう。

 ただ、フリート販売で結構台数を稼いでいるせいもあるのか、トヨタではカローラクロスあるいはヤリスクロス、マツダではCX-5、三菱ではエクスパンダーやエクスフォースと、目立って人気があり、売れている看板車種はどれかと考えるとはっきりしない。ヒョンデのなかであえて1番売れているといえば、タクシーでよく見かけるi10系となってしまうだろう。

 販売台数ではヒョンデに抜かれているものの、結局のところ、ほかの東南アジア市場同様に、日系ブランドが消費者の憧れとなり、一般自家用需要では高い人気を得ているという結論にベトナムもなるのかもしれない。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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