この記事をまとめると
■カーエース広島はマツダCX-50の北米仕様を日本国内に逆輸入している
■ワイドボディのCX-50には国内仕様のマツダSUVとは別物の迫力がある
■広島空港と沖縄ではレンタカーとしてCX-50をラインアップしている
世界の二大自動車市場に向けたマツダの海外戦略モデル
近年のマツダのグローバル戦略の軸は明確だろう。北米と中国という大きなマーケットに対して、SUVのラインアップの充実で生き残りを賭けていることは間違いない。それを推し進めた結果、現地のニーズに特化した海外専用モデルが増えてきている。このCX-50もそんな1台。2021年の11月に初公開され、翌年1月から米国アラバマ州の新工場(トヨタと合弁で建設)で生産を開始した新型SUVだ。
マツダCX-50のフロントスタイリング画像はこちら
スリーサイズは全長4720×全幅1920×全高1620mmで、ホイールベースは2815mm。日本国内で販売されているモデルと比較すると、CX-5より長さも幅も断然に大きい格上で、CX-60と比べても30mmワイドで全高は65mも低いという、スタイリッシュなプロポーションが与えられている。車両重量は1760kg。ただ、アーキテクチャーとしては、CX-30やマツダ3と共通のCセグメント車だという。
エンジンはSKYACTIV-Gの2.5リッターNAとターボ。パワー/トルクは前者が187馬力/25.7kg-m、後者が256馬力/44.3kg-mと強力だ。駆動方式はマツダが独自開発したi-ACTIV 4WDで、6速ATを搭載している。さらにトヨタのRAV4から移植したTHS2のハイブリッド仕様(2.5リッター+モーター)も追加されているとのこと。
マツダCX-50のエンブレム画像はこちら
ちなみに中国でも長安マツダの工場で生産されており、2023年に発売開始。こちらにはSKYACTIV-Gの2.0リッタ―NA(155馬力/20.4kg-m)も用意されていて、駆動方式は中国向けはFFが主流らしい。
今回はこのCX-50の北米仕様を日本国内に逆輸入しているカーエース広島の本社にお邪魔して、芦谷栄司社長の社用車として稼働中の1台に試乗させていただく機会に恵まれた。ちなみに、このカーエース広島の親会社は広島マツダ。マツダ創業者の松田重次郎氏の次男である松田宗弥氏が1933年に起こした「マツダモータース」がルーツで、メーカーのマツダからは独立した存在だということは、ご存じの方も多いと思う。
カーエース広島のショールーム画像はこちら
広島マツダの各店舗は基本的にはマツダ車を販売しているディーラーだが、このカーエース広島は、そのディーラーとしてのノウハウを最大限に活かしたチャレンジングな存在といえる。以前はフォードやボルボなども取り扱い、現在もケータハムの正規代理店として実績を積み重ねている。さらに、広島空港や沖縄でレンタカー事業を展開中で、カーマーキング(いわゆるラッピング)も手がけている個性派カンパニーだ。