この記事をまとめると
■ゲームの腕前が遠隔操作の建機オペレーションで役に立つ
■eスポーツ業界と相互協力して「e建機チャレンジ大会」を実施
■建機オペレーターの若い人材をeスポーツ業界からリクルート
建機のオペレーションがeスポーツになる⁉︎
いま話題のeスポーツ。これは、その名のとおり、コンピュータゲームをスポーツのように競技として確立し、決められたルールのもとでプレイヤー同士が対戦するというものだ。
もともと、こうしたコンピュータゲーム(テレビゲーム)は、プレイヤーがコンピュータと対戦する仕様が一般的だった。やがて、複数のコントローラーをつなぐことで、一度に複数人が遊べるゲームが登場する。これにより、コンピュータゲームもボードゲームやカードゲームのように、多人数で遊べるファミリーゲーム的な要素を持つようになった。同時に、チェス・将棋・囲碁などの対戦型ゲームとも共通点ができたといえる。
「e建機チャレンジ大会」の試合中のシーン画像はこちら
1990年代中盤頃には、ゲームセンターで対戦型格闘ゲームの「ストリートファイター」シリーズ(カプコン)や「バーチャファイター」シリーズ(セガ)が登場して大ブームに。これにより、ゲームは見知らぬ他人と遊ぶ(競う)ことが一般化した。令和になった現在では、インターネットを介して世界中のユーザーと同時にプレイすることがもはや当たり前となり、ゲームを競技化した「eスポーツ」が人気となっているのである。
このeスポーツが、建設機械(建機)のオペレーターにも関係していることをご存じだろうか。建機の世界では、ベテランオペレーターが機器の操作を行っていたが、「物流の2024年問題」といった労働環境の変化によって人手不足が深刻化している。だが、ITの進化によって建機の自動化・遠隔操作技術が普及。これは、建機が使われるのが建設現場という閉鎖空間だったから、というのも理由のひとつである。
「KONAMI eスポーツ学院」の生徒による建機のオペレーション画像はこちら
建機の遠隔操作はコンピュータゲームのシミュレーションに似ており、eスポーツと共通点があるといってよい。そこで、eスポーツスクールである「KONAMI eスポーツ学院」と、運輸事業のデジタルテクノロジーを研究する「運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)」が、産学連携による相互協力の協定を締結したのだ。