同じトラックでも自衛隊車両はひと味違うぜ! SA・PAで見かけたらジャマにならないように観察してみたい自衛隊トラック5選 (2/2ページ)

市販車をベースに開発された自衛隊のトラック

■74式特大型トラック(7tトラック)

 1974年に制式化された74式特大型(とくおおがた)トラックは市販車でいうところの大型車だ。現在では先述の73式大型・中型トラックと同様、民生トラックとの部品共用などコストダウンを図るため、制式化から外し、「7tトラック」(ななとんとらっく)という名称になっている。

 現行の車両は三菱ふそうのスーパーグレートがベース(それ以前のモデルは同社のFシリーズやザ・グレートがベース)で、73式大型・中型トラック同様、自衛隊の要求性能に合わせるためドライブトレインは全輪駆動(4WD)で、車高も高くなっている。

■特大型トラック(6×4)

 特大型トラック(6×4)は物資輸送用に特化した自衛隊最大のトラックだ。市販の大型6輪(フロント1軸・リヤ2軸)の貨物自動車を「自衛隊の使用する自動車に関する訓令」などの規則に基づき調達した装備になっている。

 74式特大型トラックとよく似ているが、こちらは完全に市販車ベースのため設計は専用トラックとは根本的に異なり、ドライブトレインも全輪駆動ではなくリヤ2軸の駆動になっている。また、三菱ふそう製だけでなく日野やいすゞの車両も採用されている。戦車など大型の装備を運ぶトレーラーのトラクタもこれらと同様だ。

■業務トラック

 特大型トラック(6×4)と同様、市販車両をベースにした「業務トラック」と呼ばれる車両も自衛隊では採用されている。これは日野レンジャーやいすゞフォワードなど4トン車やいすゞエルフなどの2トン車を使用し、4輪駆動だけでなく2輪駆動の車両も稼働している。通常の業務トラックはほかの自衛隊トラックと同様のオリーブドラブ色だが、音楽隊の楽器運搬車などはほかのカラーの塗装でソフトなイメージになっている。

 冒頭でも述べたが、自衛隊のトラックは一般道や高速道路ですれ違ったり並走することもある上、サービスエリアで見かけることもよくある。そこでじっくりとその仕様を眺めることも可能だ。その際は市販車両との違いなどもチェックしてみるのもおもしろいだろう。


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