この記事をまとめると
■2025年夏は伊勢崎市で41.8度を記録し日本歴代最高気温を更新するなど異常な猛暑に
■設計基準が40度未満とされる室内用エアコン同様クルマの暑さ対策が問題となっている
■後席送風口や断熱ガラス、クーラーボックスなどを備えた「酷暑仕様」が求められる
過酷さを増しつづけているニッポンの夏
2025年の夏は、日本全国でいまだかつて経験したことのないような酷暑に見舞われている。いとも簡単に最高気温が35度を超え、2025年7月30日午後に兵庫県丹波市で41.2度を記録し、5年ぶりに日本歴代最高気温を記録したかと思えば、2025年8月5日には群馬県伊勢崎市で41.8度を記録し、あっという間に日本歴代最高気温の記録を塗り替えた。
本稿を執筆している前日、筆者の居住地域では久しぶりに最高気温が35度未満となった。その日の午前中はだいたい28~29度となっていたのだが、日中で30度以下となると涼しいと感じてしまうほど快適に感じてしまった。
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バブル経済(昭和)のころに建設された古い木造の安アパートを事務所代わりとしている筆者。2LDKと狭い間取りもあり、3年前に交換したエアコンが1台あるだけなのだが、最高気温が40度に近くなろうとする日は、冷房を利かす部屋をひと部屋にしても、西日がよくあたることもあり外壁がすっかり熱をもってしまい、エアコンがほぼ利かなくなってしまう。
冷風が出ているといった状態だけで、とてもではないが部屋中が十分冷えることはない。壁が熱をもってしまうので、夜になってもエアコンの利きは弱く、午前3時すぎごろにようやく壁が冷えだしエアコンも利くような日々が続いている。
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そのような日々のなか話を聞いたのは、日本で使用する家電製品などの設計基準では外気温が40度を超えることを想定せずに開発されているので、最近の酷暑では不具合が多発したりするようになっているとのこと。エアコンはその好例であり、そろそろ日本国内で使用するエアコンも、1年中冷房を使い続ける東南アジアやインドのような高温多湿、もしくはハンパない高温となる中東地域並みに耐久設計を変更し、さらに冷却能力を高めるべきではないかともいわれている。