この記事をまとめると
■モントレー・カー・ウイークでRUFがオフロードスポーツ「RODEO」初号車を世界初公開
■RUF独自のカーボンモノコックを採用し610馬力の水平対向エンジン+専用4WDを搭載
■新型「CTR3 EVO」や空冷水平対向6気筒を積む「TRIBUTE 2026」も発表された
RUF初のオフロードスポーツカー
毎年8月中旬は、アメリカのカリフォルニア州モントレーを中心にさまざまなカーイベントが集中して開催されることから、最近では「モントレー・カー・ウイーク」とも呼ばれるカーエンスージアストからの熱い視線を集める魅惑に満ちた1週間となっている。
そのなかでもとくにエクスクルーシブなイベントとして知られるのが、モントレーの隣町となるカーメルにある高級ゴルフリゾート、クエイル・ロッジを舞台に開催される「モータースポーツ・ギャザリング」だ。このモータースポーツ・ギャザリングで、今年もドイツのRUFはその存在を強くアピールしてみせた。
トップ・ニュースは、昨2024年の同イベントで発表されたRUF初のオフロードスポーツカー、「RODEO」の生産第一号車となる、個性的なカスタマーオーダーモデルを世界初公開したことだった。
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全地形対応型というコンセプトをもつスポーツカーは、すでにいくつかのメーカーからリリースされているが、そのなかでRODEOは基本構造体にカーボンファイバーモノコックを採用した世界で唯一の例。この軽量で高剛性なRUF製モノコックの採用によって得られたライバルに対してのアドバンテージが絶大であることは、容易に想像できるところだ。
カスタマーからのオーダーによって、ジョーダン・ブラックのボディに、鮮やかなホワイトにペイントされたセンターロック式鍛造アルミニウムホイールをコーディネートしたRODEOの第1号車。RUFによればその製作コンセプトは、アメリカにおける西部開拓時代の精神をドラマチックに表現してみせることにあったという。
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もちろんRUFの最新作だけに、RODEOには同社が誇る最新のテクノロジーが惜しむことなく導入されている。リヤに搭載されるRUF製の3.6リッター水平対向6気筒ターボエンジンの最高出力と最大トルクは、それぞれ610馬力、700Nmというスペック。
組み合わされるミッションはオーソドックスな6速MTで、ここから出力されたトルクは、こちらもRUFが自社開発したアジャスタブル4WDシステムを介して、常に最適な配分で前後輪に伝達される。
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プッシュロッド式の水平ダンパーを使用する、ダブルウイッシュボーン形式の前後サスペンションも、もちろんこのRODEO専用のセッティングだ。車高はベースとなった同社の「SCR」と比較して242mm高く設定。また、トレッドは同様の比較でフロントで41mm、リヤでは142mmもワイドな数字となる。4輪すべてにRUF製の350mm径のセラミックディスクと6ピストンモノブロックキャリパーによるシステムを採用しているのも見逃せない。
この強靭なフットワークは、高性能なエンジンとともにRODEOのカスタマーに究極的なオフロード・スポーツカーの魅力というものを提供することになるのだろう。