「違反してないって!」「事故の原因俺じゃないって!」 ドラレコの付いていないクルマで理不尽なトラブルにあったときの正解とは?

この記事をまとめると

■事故の際ドラレコがない場合は目撃者や防犯カメラなどから証拠を集める

■現場の道路状況を撮影しておき警察の実況見分では事実を正確に主張するべき

■弁護士特約があれば専門家に相談するなど冷静な態度で対応することが重要だ

ドラレコが頼りにならなくてもできることはある

 2020年6月の改正道路交通法で、あおり運転(妨害運転)に対する罰則が創設されたことで、一気に普及が進んだドライブレコーダー。2024年の時点で、その普及率は約64%といわれている。あおり運転対策以外にも、交通事故が起きたときの状況の記録や、交通取り締まりにあったときの状況証拠としても重宝する。

 そんなドライブレコーダーがないときに、あるいはたまたまメモリーなどがなかったときに、事故や取り締まりに遭遇し、身に覚えのない嫌疑をかけられそうになったらどうすればいいのか。

 まずは目撃者を探すこと。周囲に事故などを見ていた人がいたら、声をかけ、スマホの音声メモなどで、目撃したことを証言してもらう。できれば名前や連絡先も教えてもらおう。

 また、対向車や自分のクルマの直後を走っていたクルマなどに協力を仰ぎ、ドライブレコーダーで状況を記録していなかったかも聞いてみよう。近所に防犯カメラがあれば、それらに映っていなかったかもチェックしたいところ。自分のスマホなどでできるだけ、現場周辺も撮影しておき、道路状況、自社と他車、周囲との距離関係なども、写真に収めておこう。

 そして、警察による実況見分ももちろん大事。相手がいてもいなくても、自分の主張はしっかりと述べて記録してもらう。矛盾点や納得できない点があれば、妥協せずにきちんと伝えることも重要だ。最後は弁護士に相談するしかない。自動車保険で弁護士特約が付いていたら、保険会社経由で弁護士に連絡を取って、適切なアドバイスをもらうこと。

 考えてみれば、10年前でもドライブレコーダーの普及率はせいぜい10%程度だったので、ドライブレコーダーに頼るのは、つい最近のこと。万が一の時にドライブレコーダーがなかったとしても、やれることを丁寧にやっていくことが肝要だ。

 そのとき、目撃者を探すにしても、警察官とやり取りするにしても、興奮していたり、目が吊り上がっていたら心証が悪くなるというもの。まずは深呼吸して、水でもひと口飲んで、たとえ自分の主張が受け入れられなくても、落ち着いて対処、対応することを心がけよう。


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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