レースで稼いだ資金で幼いころからの夢に挑戦した片山監督 このようにレーシングドライバーのセカンドライフとしてレーシングチームの監督やレーシングスクールの講師、あとはモータースポーツ番組の解説などが主流になっているが、GOODSMAILE RACING & Team UKYOで監督を務める片山右京氏も多彩なセカンドキャリアをもつ元ドライバーなので、ドライバーの引退後の“第二の人生”について聞いてみた。
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──片山監督は引退後、いろんなことやってますよね?
片山監督: まずF1を辞めたあととしては、ル・マン24時間レースに参戦(1998年/1999年/2002年/2003年)したし、ダカールラリーにも参戦(2002年〜2005年)したよ。
──そういえば、全日本GT選手権にも参戦していましたよね。で、ドライバーとして競技を辞めたあとは登山家にトライしたんですよね?
片山監督: そう登山家をやっていた。登山はかなりお金がかかるからね。F1を辞めたあと、いろんなレースに出ることでお金を稼いで、それから本格的に登山をしていた。もともと父親がロッククライマーで自分も山を目指していたんだけど、たまたま高校生のときにF1のモナコGPをテレビで見て、その影響でレースをはじめたからね。それがなかったら登山家になっていたと思うから、ちょっと遠まわりしたよね。いまもトレーニングはしているけれど登山は趣味かな。
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──登山のあと自転車レースにもチャレンジしていますよね。
片山監督: 自転車チームを作ってレースをしているよ。いまはUCI(国際自動車競技連合)の登録のプロチームとして活動していて、世界選手権に向けて準備をしているところ。ちなみに元F1ドライバーの(バルテリ)ボッタスも自転車レースに出ているんだけど、自転車ではボッタスより俺のほうが速いと思うから勝負したいね。
このように片山監督はレーシングチームの監督以外でもさまざまな分野で活躍してきたが、これは特殊なケースで、やはり、多くのレーシングドライバーにとって、レースキャリアを活かした仕事がセカンドキャリアになっている。