なぜ新車ディーラーがレースに出るのか? スーパーGTとS耐に参戦する「埼玉トヨペット」に聞いてみた (1/3ページ)

この記事をまとめると

■GT300で活躍するディーラーチームから埼玉トヨペット「Green Brave」の監督に取材

■参戦目的は社員教育・メカニック育成・リクルート強化で地域イベントにも参加している

■参戦コストなど苦労も多いが人材育成・ファン作り・採用面で大きな効果を挙げている

ツーリングカーレースの最高峰にディーラーが参加するナゾ

 日本発の国際シリーズ、スーパーGTは唯一無二のカテゴリーだ。GT500クラスはそのスピードから「世界最速のGTカー」と謳われ、FIA規定に沿って開発されたGT3とGTA規定に沿って開発されたGT300およびGT300 MCが参戦するGT300クラスは車種ラインアップが多彩で「世界一の激戦区」と呼ばれている。

 そのため、スーパーGTに参戦するチームの顔ぶれは、自動車メーカーの直系チームやサテライトチームがGT500クラスに参戦するほか、GT300クラスもプロのレーシングガレージが主力となってきたが、ここ数年はディーラー系チームもGT300クラスに参戦している。

 具体的には埼玉トヨペットを母体とする埼玉Green Braveが52号車「Green Brave GR Supra GT」を投入するほか、大阪トヨペットを母体とするLM corsaが60号車「Syntium LMcorsa LC500 GT」で参戦。さらに、岡山トヨペットを母体とするK-tune Racingが96号車「K-tunes RC F GT3」を武器にエントリーするなど、3つのディーラーチームが国内最高峰のハコレースに参戦している。

 しかも、この3つのディーラーチームはそれぞれ優勝経験をもつほか、埼玉Green Braveは2023年のスーパーGTで、吉田広樹選手/川合孝汰選手がドライバー部門でチャンピオンを獲得。同時にチーム部門も制し、GT300クラスで二冠を達成。ディーラーチームといえども実力は十分で、名門チームとして定着しているのだが、なぜ、ディーラーチームが世界一の激戦区にチャレンジしているのか?

 さらに近年は、ワンメイクレースのみならずラリー競技など、ディーラーがモータースポーツ活動を行っているが、ほかのカテゴリーと比べてスーパーGTはどのくらい大変なのだろうか?

 というわけで、8月23~24日に開催されたスーパーGT第5戦「SUZUKA GT 300KM RACE」で、ディーラーチームをクローズアップ。スーパーGTに加えてスーパー耐久にも参戦している埼玉Green Braveの監督であり、埼玉トヨペットのモータースポーツ室長でもある青柳浩氏を直撃してみた。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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