昭和オヤジからしたら便利すぎて泣けてくる! 昔じゃ考えられない今のクルマの標準装備 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■昭和〜平成初期の頃には車種によってオプション扱いの装備が多かった

■かつてのオプション装備もいまでは標準装備が当たり前となってきている

■便利で快適かつ安全になった現代のクルマの価格が上がっているのが痛手だ

いまから便利装備なしのクルマに乗るのは厳しい人も多いハズ

 クルマの装備は、世代によっては「便利になったなー」と感じるいっぽうで、「標準装備じゃないなんてあり得ない!」ものも少なくない。そこで今回は、昭和〜平成初期のころにはオプションだったけれど、いまでは標準装備が当たり前となったクルマの装備をピックアップしてみた。

⚫︎SRSエアバッグ

 意外かもしれないが、日本においてエアバッグは装着義務化されていない。自動車メーカーが安全のために率先して装着している。近年ではステアリングのパッド部分だけでなく、サイドエアバッグおよびカーテンエアバッグも事実上の標準装備となっている。エアバッグ付きステアリングも、デビュー当時は野暮ったいものもあったが少しずつ洗練されていった。それと同時に、ステアリングを社外品の好みのものに交換する文化がすっかり衰退してしまったのが悔やまれる。

⚫︎エアコン(クーラー)

 2025年の夏も猛暑に見舞われたが、もはやエアコンは標準装備というよりも必須装備となってきた。しかし、これほど日本の夏が暑くなかったころ、旧車やクラシックカーと呼ばれているクルマの多くにはエアコンなんてものは装備されておらず、クーラーが装備されていれば事足りた時代だった。また、クーラー非装着車のなかには三角窓が装備されていて、真夏でも運転していればどうにか耐えられる程度の涼しい風が車内に入ってきていた。

⚫︎パワーウインドウ

 世代によってはにわかに信じられないかもしれないが、パワーウインドウがオプションだった時代があった。手動なのにパワーウインドウの動作を真似をして、それっぽくガラスを上下させている人がいたものだ(笑)。いまや、ウインドウを手動でまわす行為は、1周まわってスパルタンなクルマの象徴ともいえる「カッコイイ装備」となった。旧車オーナーにとっては手動式の方が故障要因が減っていいと、思いのほか好評だったりする。

⚫︎パワーステアリング

 ユーノスロードスターの一部のグレードや初代NSXのMT車などのスポーツモデルでは、パワーステアリング非装着車、いわゆる「重ステ」の設定があった。また、軽自動車や乗用車のエントリーグレードにも装備されていなかったことが多く、いまや「重ステ経験者」はかなりの少数派になってきているだろう。車重やタイヤの太さにもよるが意外と気にならないし、むしろダイレクトさに感激するはずなので、ぜひ体験してほしい。

⚫︎オートライト

 新型車は2020年4月から、継続生産車も2021年10月から義務化された「オートライト」。これもかつては高級車ならではの装備だった。昼間でもトンネルに入ると自動的にヘッドライトを点灯してくれて感動したものだ。いまでも夕暮れどきや夜間に無灯火で走っているクルマを見かけることがあるので、これは安全のためにも歓迎すべきことではないかと個人的には感じている。


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松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
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