トライトンとランクル250の戦闘力やいかに? ラリー北海道を激走した3台をチェック (2/2ページ)

苦戦を強いられるもマシンは着々と熟成中

 こうして注目を集める現行モデルの3台は、5日の夕刻、帯広駅前で行われたセレモニアルスタートを経て、6日のレグ1より林道グラベルで本格的なラリーにチャレンジ。このなかで幸先のいいスタートを切ったのは、FLEX翔TOYOTIRESトライトンの川畑選手/中谷選手で、SS1でベストタイムを叩き出すなど順調な走りを披露していた。

 しかし、川畑選手/中谷選手は「SS2まではよかったんですけど、SS3からはパワーが出ない症状が出て、パフォーマンスを出すことができなった」と川畑選手が語るように苦戦の展開。さらに、川畑選手/中谷選手はSS8でコースオフを喫し、クラス8番手でレグ1をフィニッシュした。

 これと同様に、圭rp×TOYOTIRE×三菱トライトンの竹岡選手/山田選手も苦戦の展開。竹岡選手によれば、「ボディダンパーの装着でドライビングはしやすくなったんですけど、午前中はブレーキが利かない症状が出て、午後はセーフティモードに入ってパワーが出ませんでした」とのことで、クラス7番手でレグ1をフィニッシュした。

 一方、K-one TOYO AT ランクル250の三浦選手/羽琉選手はクラス9番手でフィニッシュしたが、マシンは順調な仕上がりになっているようで、三浦選手は「ブレーキを含めて前回に比べるとよくなってきました。ヤムワッカは荒れているんですけど、ランクル250は走破性がいいので、轍で減速することはありませんでした。スピードに乗せられなかったのが残念です」と語る。

 このように、レグ1から明暗をわけた3台だったが、レグ2では安定した走りでポジションをキープ。「セーフティモードに入ってしまうけれど、トライトンの操縦性はよくなっていました」と竹岡選手が語るように、圭rp×TOYOTIRE×三菱トライトンの竹岡選手/山田選手がクラス7位で完走したほか、「クルマをリセットしたことでトラブルは解消されました。2回目のOTOFUKE REVERSはコンディションが悪いなか、うまく走れたと思います」と川畑選手が語るように、川畑選手/中谷選手のFLEX翔TOYOTIRESトライトンがクラス8位で完走を果たした。

 また、「OTOFUKE REVERSでタイムを出したかったんですけど、パワーを食われてタイムを上げることができませんでした」と三浦選手が語るように、K-one TOYO AT ランクル250の三浦選手/羽琉選手も苦戦を強いられるなか9位で完走。

 このように、現行モデルの3台ともに、ラリー北海道では厳しい戦いを強いられていたが、いまだクルマは開発中で、それぞれに克服すべき課題をみつけてきたようだ。近年のクルマはアクセルにしてもブレーキにしても危険な運転に対して制御が入ることから、各チームともに競技ユースへの対応に苦労しているようだが、いまだ発展途上にあるだけに今後の進化に期待したい。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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