慣れないマシンに可能な限りアジャスト
使用するマシンは、昨年度までのヴィッツGRMNから、TOYOTA GAZOO RACING(TGR)の協賛によるトヨタGR86(ATモデル)のワンメイクにスイッチ。サスペンションがRS・R、バケットシートがBRIDE、レーシングハーネスがCUSCOなど、協賛各社のコラボレーションによってチューンアップされる。ラウンドごとにサプライヤーが変わるタイヤについては、今回Rd.3では横浜ゴムのADVAN NEOVA AD09となった。
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2次予選は、土曜日に練習走行、日曜日に本番という形式。練習走行は参加校をAグループ・Bグループのふたつにわけ、フリー走行のような形で行われる。この練習走行で、どれだけ勘所を掴むかが大きなキモのひとつだ。本番が終わるまで車両のタイヤはそのままで燃料の追加もないので、そのあたりのマネジメントも重要な戦略となってくる。
練習風景を見渡すと、ほとんどの参加校がサスペンションの減衰力を調整したり(車高調整は不可)、タイヤの空気圧をこまめに調整したりと、可能な限りのセッティングを試している模様。練習走行ではタイムは公開されないが、学校によっては自校・他校のタイムを自ら計測しているチームも見られた。
慣れないドライバーも多いリヤ駆動の上、ATや電子制御などさまざまな要素が絡み合う今回のマシン。練習走行では、各校がコースを習熟しながらもマシンとの対話を懸命に図っている様子だった。
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2024年度より新設された女子クラスでは、単純な速さではなく、自身が1回目に出したタイムにどれだけ正確に合わせて走れるかという戦いとなり、1本目と2本目のタイム差が少ない学生が勝者となる。一般的なジムカーナとは大きく異なるが、こちらも奥深い戦いだ。出場メンバーは以下のとおり(1次選考の順位順)。
・竹山 凛さん(兵庫県立大学)
・小畑有美佳さん(関西学院大学)
・坂部和香さん(近畿大学)
・山田桜子さん(関西学院大学)
・久保田朱莉さん(大阪公立大学)
・村岡マリナさん(広島大学)
・松原さらさん(関西学院大学)
女子クラスのマシンは日産ノートオーラNISMOが用意される。その旋回性能はかなり高そうに見えたが、ハイブリッド車のため排気音はほとんど聞こえず、タイヤのスキール音のみが響く様子はなかなか新鮮だった。
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練習走行は、無事クラッシュや大きなトラブルなどないうちに終了した。競技本番は9月28日(日)。学生たちの熱い戦いに期待したい。