この記事をまとめると
■環状線は「内回り=反時計回り」「外回り=時計回り」で区別される
■日本の左側通行が原則のためこのルールが成立している
■首都高C1は難所が多いが一周15kmなので迷っても立て直しやすい
意外にも統一されたルールが存在している
都市の中心部を囲むように円形または楕円状に走る鉄道や道路の路線のことを環状線という。英語だと「loop line」や「ring road」、「beltway」などと呼ばれている。サーキット「circuit」も、回路や巡回という意味だが、環状線には使われない。
それはともかく、関東でいえば、首都高の都心環状線(C1)、中央環状線(C2)、東京外環道(C3)、圏央道(C4)、そして鉄道の山手線などの環状線では、いわゆる上り線・下り線のかわりに「内回り」「外回り」で進行方向を表現している(大阪の阪神高速の環状線は、一方通行なので例外)。
この内回り、外回り、慣れないと意外にどっちに向かえばいいのかわかりづらくて戸惑う人も多いだろう。新宿方面、銀座方面、羽田方面など地名でいわれてもさっぱり……そういう人は、まず時計回りが「外回り」、反時計回りが「内回り」とだけ覚えておこう。これは高速道路の環状線だけでなく、山手線など鉄道にも当てはまる環状線の法則だ。
環状線のジャンクション画像はこちら
なぜこのようなルールになったのかというと、日本では自動車も鉄道も左側通行が原則だから。二つの車線で円を描いて、そこに左側通行で、対面で走る環境を作ると、円の外側を回るのが時計まわりの外回りとなり、円の内側を回るのが反時計まわりの内回り、となるわけだ。
かつて(2000年前後)、首都高の都心環状線に走り屋がたくさん集まっていたころ、「上級者は外回り、それ以外内回り」なんていわれていたこともあったが、合流・分岐や出入り口が多く、ほかの高速にはほとんどない右からの合流もあって、C1に関しては外回りでも内回りでも「初見殺し」といっていいほど難所であることは間違いない……。
C1のイメージ画像はこちら
もっとも、首都高速の都心環状線(C1)の1周は、約15km。外回り、内回りで迷ったり間違ったりしても、1周してくれば目的地方面に向かえるので、それほど気負わずにまずは流れに乗って走ってみることからはじめてみよう。
慣れないうちは、カーナビやスマホのアプリなどを活用したほうが、心強いので事前の設定も忘れずに。C1以外の環状線は、迷いやすい構造ではないので、外回り=時計回り、内回り=反時計回り、といった設定だけを頭に入れておけば大丈夫だ。