不人気の烙印を押されたV35スカイラインはじつは売れていた! いまのスカイラインの礎となった隠れ名車を振り返る (2/2ページ)

ラインアップを徐々に増やし最終的にはR34型よりも販売された

 ここでV35型スカイラインの変遷を紹介すると、2001年6月の発売時点では2.5リッターV6エンジン搭載の250GT、250GTe、3リッターV6エンジン搭載の300GTの3グレードでスタート。エンジンスペックはそれぞれ215馬力/27.5kg-m、260馬力/33.0kg-mというもので、250に4速AT、300には5速ATが組み合わされていた。

 その後の進化は著しく、2001年9月に4WDとなる250GT-FOURを追加。2001年10月にはV35型スカイラインをベースにした俊足ステーションワゴン版のM35型ステージアが登場。

 2002年1月には272馬力/36.0kg-mを発揮する3.5リッターV6エンジン+エクストロイドCVT搭載の350GT-8が加わった。その中身はかなり迫力のあるもので、国内初の8速マニュアルモード付きエクストロイドCVT、パドルシフト、高性能スポーツブレーキパッド・ローター、レイズ製17インチアルミホイールで武装。このモデルは埼玉県警高速警察隊に採用され、スピード違反に睨みを利かせていたものだ。

 その後も2003年1月にCV35型と呼ばれるスカイラインクーペを発売。2004年6月には3.5リッターV6エンジンにZ33型フェアレディZから受け継いだ6速MTを組み合わせた、ファン待望の350GTが加わっている。

 そしてスカイラインセダンは2006年10月に生産終了、11月に販売終了。V36型スカイラインにバトンを渡すことになったのである。不人気といわれたV35型だが、生産台数は8万6190台と、R34型の6万4623台(GT-R含む)を上まわっていたのである。

 現在のV35型スカイラインの中古車だが、AT車は3.5リッターモデルでも100万円以下に落ち着いているものの、希少なMT車は値上がり傾向にあり、100万円オーバーの値付けもめずらしくない。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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