日本でお馴染みのモデルも必見
●フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
フォルクスワーゲン・ゴルフは世界のコンパクトカーのベンチマークであり、日本ではディーラーネットワークの充実度を含む安心感、信頼性、乗りやすさなどで定評ある1台だ。筆者はゴルフ7ヴァリアント、ゴルフ7.5ヴァリアントに合計11年乗り続けているが、トラブルは初期型の2014年式ゴルフ7ヴァリアントでターボの例外的な故障は1回のみ。台数が多い日本の国民車的輸入車なので、人の目を気にしなくていいのはテーマに当てはまるが、標準車で「わかっている感」と「オシャレ感」はないに等しい。
しかしそこで「わかっている感」があるのは、ハッチバック車のみ設定されるドイツ製ホットハッチの代表格であるGTI。最新の8.5世代GTIは約550万円からと安くはないが、標準と比べて265馬力のGTIの走りは別物。日常の快適性からスポーティな走りまでのバランスを見事に両立。見た目は親しみ感あるゴルフだから人の目を気にしなくていいのに、クルマ好きから「わかってるな~」と思われること必至。GTI伝統のチェック柄ファブリックシートなら、フランス車には到底敵わぬものの、オシャレに感じられるはず。
フォルクスワーゲン・ゴルフGTIのフロントスタイリング画像はこちら
ちなみに、ワゴンのヴァリアントはホイールベースをハッチバックより延長し、後席の足もと空間を拡大した8/8.5世代より、前型の7.5のほうがエクステリアデザインはカッコいいと信じている。中古車で7.5ヴァリアントのハイライン、それも最終型のマイスターを探すのもいい。
フォルクスワーゲン・ゴルフ ヴァリアント7.5 ハイラインマイスター画像はこちら
●ボルボ EX30クロスカントリー
今、筆者がもっとも気に入っている電気自動車の1台が、ボルボEX30クロスカントリー。価格は649万円となり、前後に駆動モーターのツインモーターを搭載し、WLTCモード航続距離500km。タフなエクステリアデザインと最低地上高195mmを与え、専用エクステリアとホイール、Google搭載の最新インフォテイメントシステムなどを搭載する。ボルボ最小の日本でも走りやすく扱いやすいSUV型のBEVだ。
スウェーデンのボルボはドイツのベンツやBMWと比べて控えめな印象ながら、識者のオーナーも多い「わかってる感」あるブランドだ。XC90クラスでなくEX30クラスであれば、人の目を気にすることなく乗れるはず。
ボルボEX30クロスカントリーのフロントスタイリング画像はこちら
しかも、専用の足まわりが奢られるクロスカントリーの乗り心地は感動に値する。荒路や道路の継ぎ目でも、速度に関わらず実にコンフォータブル。しかも、クラスを超えた車内の静かさも圧巻。電気自動車はエンジンがなく静かな分だけロードノイズが目立ちやすい。だが、クロスカントリーは19インチのサマータイヤからのロードノイズが見事に抑えられ、路面や車速を問わず車内の静かさが保たれる。大げさにいえば、超高級BEVのSUVに匹敵する快適性、静音性能をこのクラスでもち合わせているというわけだ。
ボルボEX30クロスカントリーのリヤスタイリング画像はこちら
もちろん、アウトドア派にとってはエクステリア各所にちりばめられたクロスカントリーモデルならではのあしらいもオシャレに映るはずである。自宅に充電設備があるか設置できるなら、さまざまな意味でEX30は今、超狙い目の1台となりうるだろう。ツインモーターとなるクロスカントリーの0-100km/h加速3.7秒は、なんとスーパースポーツカー並みの速さでもある。