ロータリーエンジンが駆動用として復活!? マツダ「ビジョン クロスクーペ」なら思う存分ロータリーをぶん回せる【ジャパンモビリティショー2025】

この記事をまとめると

■ジャパンモビリティショー2025でマツダがロータリーエンジン搭載のコンセプトカーを公開

■VISION X-COUPEはモーターを組み合わせたPHEVで510馬力を発生

■走るほどに大気中のCO2を減らす技術も搭載

走れば走るほど大気中のCO2を減らす夢のロータリーエンジン

 東京ビッグサイトで10月29日に開幕した「ジャパンモビリティショー2025」のマツダブースで世界初公開されたコンセプトカー、MAZDA VISION X-COUPE(マツダ ビジョン クロスクーペ)のパワーユニットにまずは注目してほしい。なんとロータリーエンジンが搭載されているというのだ。

 世界の自動車メーカーのなかで唯一マツダだけが量産化に成功したロータリーエンジンだが、2012年に販売を終えたRX-8を最後にラインアップから消滅。レンジエクステンダー用としてはMX-30で復活したものの、やはりファンは駆動用のロータリー復活を待ち望んでいたことは間違いない。

 ちなみにボディサイズは全長5050×全幅1995×全高1480mmで、ホイールベースは3080mmとなっている。デザインについては2017年の東京モーターショー出展車「ビジョンクーペ」の流れを受け継いでいるのは確かだが、8年前と決定的に異なるのは、搭載するパワーユニットが具体的に明らかにされたことだ。

 一方でインテリアはかなり現実的な印象。頭上の空間スペースは少し厳しい感じだが、前後ともに独立した4座を配置。オーソドックスな丸型3連のメーターと、オーソドックスな真円タイプのステアリングが装着されている。

 もちろん、マツダとしてもノスタルジーだけでロータリーを選択したわけではない。今回のショーに向けた展示テーマ「走る歓びは、地球を笑顔にする」を具現化した1台として、未来のモビリティ社会に向けた新たなビジョンと技術をこのコンセプトカーに満載している。

 低いボンネットの下には2ローターのターボ付きエンジンを搭載。これにモーターとバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッド車となっている。トータル出力は510馬力と強力。モーターによる航続距離は160kmだが、エンジン併用での総航続距離は800kmという十分な実用性能をもつ。さらに微細藻類由来のカーボンニュートラル燃料と、スーパー耐久参戦で磨いた独自のCO2回収技術「Mazda Mobile Carbon Capture(マツダ モバイル・カーボン キャプチャー)」を組み合わせて、走れば走るほど大気中のCO2を減らすことができるというのだ。

 この日、12時15分から開催されたプレスカンファレンスでマツダの毛籠勝弘代表取締役社長兼CEOは、「カーボンニュートラルという人類共通の使命のもと、クルマが社会とつながる存在へと変貌を遂げていくなかで、私たちは『走る歓びこそが、社会と地球の未来をよくする力になる』、そう信じて、皆さんの『クルマが好き』『いつまでも運転をしていたい』という想いをかなえ続けます」と力強くスピーチした。


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