この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショー2025にトヨタがブースを出展
■トヨタブースには謎の体験型アトラクション「CYBER LOVE」が登場した
■遠隔操作トイカーとAI音声とジェスチャー認識により新感覚ツアーを体験することができる
未来のクルマにはステアリングもアクセルも必要ない
10月31日から一般公開が始まった「ジャパンモビリティショー2025」のトヨタのブースでは、カローラとハイエースというふたつの主軸車種の革新を感じられる展示があり、大きな話題を呼んでいますが、その一方で、ブース内の一角に体験スタイルのアトラクションが展示されているのを発見しました。ここではその「CYBER LOVE」と名付けられたアトラクションを紹介します。
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「CYBER LOVE」のコーナーには、キッズルームを思わせる内装と、可愛くデフォルメされた外観の筐体が設置されていて、そのなかで来場者が何かの体験をして楽しんでいる様子が見て取れます。そしてそのそばには、小型のR/Cカーサーキットのようなスペースがあって、筐体に似たデザインのトイカーが走りまわっています。よく見るとふたつある筐体と同じ色になっているので、連動して遠隔での操作を楽しむアトラクションでしょう。
このアトラクションに携わったというトヨタ・デザイン部のデザイナーに話をうかがってみたところ、筐体に乗り込んでカメラを備えた遠隔操作のトイカーを操縦しながら、囲まれたモニターに映る演出された映像をインタラクティブに楽しめる、というものだそうです。
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筐体にはふたりがバディになって乗り込んで、片方がコントローラーでトイカーの操縦を行い、もう片方は指さしなどのジェスチャーで画面に現れるさまざまなお題をクリアしながら、トヨタブースに展示されているモビリティを訪ねて行くというツアーを楽しめます。
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新技術を使ったアトラクションとして見るとけっして目新しいものではありませんが、この「CYBER LOVE」は、来場者にアトラクションを楽しんでもらいながら、トヨタが進めている次世代UIなどの基礎研究の成果を知ってもらいたい、というのが展示の狙いだそうです。
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遠隔で操縦するトイカーのカメラから送られてくる映像は、ぐるっと囲んだディスプレイに投影され、まるでコースに入り込んで走っているかのような体験ができます。
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そして映像には、リアルタイムにCGで生成されたPOPなグラフィックが重ねられ、ゲームライクな仮想世界をAR的に楽しめます。この映像にはAIによる語りかけが連動(AIラジオ)していて、実況や指示を伝えてくれるしかけも盛り込まれています。
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ディスプレイの一角には体験者の動きをモニターする映像センサーが装着されていて、そのジェスチャーを解析して映像に反映させています。
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このアトラクションではそれらのしかけが娯楽に活用されていますが、その技術は将来、トヨタブースに展示されているような今後のモビリティたちに実装させることを念頭に開発が進められているものだそうです。
そう遠くない未来に、クルマなどモビリティの操縦方法が一新されるときがやってくるかもしれないと感じさせてくれました。