この記事をまとめると
■かつてコラムシフトと呼ばれる機構が広く普及していた
■コラムシフトにすることで車内を広く使えるメリットがあった
■シフトのバイ・ワイヤ化が進みスイッチ式への置き換えが進んでいる
シフトレバーの位置は重要な要素だった
コラムシフトとは、ステアリングコラム(ハンドルの軸を覆っている部分)に取り付けられたシフトレバーをいう。かつては、シフトレバーといえば、あえて断りを入れなくてもコラムシフトがほとんどだった。
手動(マニュアル)でのコラムシフトの場合も、操作の仕方はフロアシフトと同じH型で、ロー(1速)、セカンド(2速)、サード(3速)と動かし、後退はそのH型の操作のはずれに設定されていた。その後、フロアシフトが主流になっていく。
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理由のひとつは、操作と変速機の距離を短くでき、部品点数を減らせられる。ふたつ目は、変速機の近くにレバーが設置されることにより、コラムシフトに比べ、より直接的に変速の手応えを得られる。そして3つめは、スポーツカーやレーシングカーがフロアシフト的な配置であったことから、一般の乗用車であってもスポーティな車種と同じような運転気分を味わえるからである。
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ほかにも、それまでダッシュボードにあったヘッドライトやワイパーのスイッチが、コラムに取り付けられたレバーで行うようになったため、コラムシフトと場所の取り合いになったなどの理由が挙げられる。