この記事をまとめると
■セルフ洗車機には「エンジンを切ること」という注意書きがある
■電動ミラーやオートワイパーなどの誤作動を防ぐにはエンジン停止がもっとも確実だ
■セルフ洗車機を利用してドアミラーやワイパーが壊れたりしてもそれは自己責任となる
ドライブスルー洗車ではエンジンを切らないとダメ?
ガソリンスタンドなどのセルフ洗車機の注意書きには、必ずといっていいほど「ギアはP(マニュアル車はニュートラル)に入れ、サイドブレーキを引いて、エンジンをオフにする」と書かれている。
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真夏の暑い時期、あるいは厳冬期には、「エアコンをONにしたままにしたいので、エンジンをかけたままにしておきたい」と思う人もいるかもしれない。しかし、洗車機が動いている数分間ぐらいは、注意書きのとおり、エンジンを切る手間を惜しむべきではない。
その理由は主に3つある。
・誤作動防止
・誤発進防止
・電気系統の故障の防止
ひとつ目の誤作動防止だが、いまのクルマにはオートワイパーやオートアンテナなど、オート○○といった装備がたくさんある。また、電動ドアミラーやパワースライドドア、パワーウインドなど、何かの拍子にセンサーが働いて動き出したり、スイッチに触れて作動し、破損や浸水につながるケースが多々ある。これらを防ぐ手間には、エンジンを止めておくのが一番確実。
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ふたつ目は誤発進の防止。洗車中にブレーキとアクセルを踏み間違えるケースはまれだと思うが、クリープ現象や電子ブレーキ誤作動によって、クルマがわずかに前進・後退してしまう可能性はゼロではない。
これもエンジンを止めておけば確実に防げる。
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最後は、電気系統の故障の原因。ENEOSウイングのHPには、「エンジンをかけっぱなしの状態で洗車をすると、エンジンルーム内に水が入り込み、電気系統や電子制御部品にダメージを与える可能性があります。とくに洗車機を使用する場合は、必ずエンジンを停止しましょう」と書かれている。クルマは大雨のなかを走ることも想定されているので、ちょっと説得力に欠けると思うが……。
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まとめると、セルフ洗車機使用中にエンジンを止めらければならない理由は、クルマの安全と設備の保護のために尽きる。
なお、指示に従わずエンジンをかけっぱなしにして洗車機を利用し、その結果としてドアミラーやワイパーが壊れたり、車内が浸水したとしても自己責任となるだけだし(実際にそうした事例は多数報告されている)、洗車機を損傷させた場合には修理代を請求されることにもなるので、利用規約に従って、洗車中は確実にエンジンを止めるようにしよう。