本物の内側で光るラグジュアリー
2017年に発表されたタンクは、ジープ・ラングラー・アンリミテッドのプラットフォームをベースにしつつ、ボディ、足まわり、そしてエンジンはレズバニのオリジナル。もちろん、パートタイム全輪駆動であり、走行プログラムも2とおり用意されています。37×12.5インチのブロックタイヤを標準装備として、Dynatrac ProRock 44/60アクスルセット、2.5インチのFoxリモートリザーバーショックというスペックになると、もはや険しい岩場をえっちらおっちら乗り越えるロッククローリング車に等しいもの。
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ここに搭載されるエンジンがレズバニらしく、6.4リッターV8を500馬力にセット。最大トルクはなんと583Nmといいますから、加速力はSUVというよりハイパーカーのそれに近いかと。さらに、2019年の第2世代では、ダッジ・チャレンジャーの6.2リッターV8HEMIも選べるようになり、840〜1000馬力までチューンアップがなされています。ここらへんの味付けこそ、大金もちにバカウケする要因に違いありません。
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大金もちといえば、ボディが完全防弾仕様というのも西海岸あたりでは喜ばれる仕様でしょう。オプションの「バリスティック・アーマー・パッケージ」はケブラー外装、防弾ガラス、軍用スペックのランフラットタイヤ、燃料タンク/ラジエター/フロアパンの強化ガードまで装備され、ちょっとした内戦くらいなら余裕でサバイバルできるかと。
インテリアを見ても少量生産らしく手の込んだ手縫いのレザーシートをはじめ、マイクロスエードのヘッドライナー、さまざまなアプリを搭載した 7.9 インチのインフォテインメントシステムはヘッドアップディスプレイに表示可能という充実ぶり。極めつけは、軍装レベルのFLIRサーマルナイトビジョン(熱を視覚化することで完全な暗闇や悪条件下でも対象物を検出可能な装置)まで装備可能というのはやり過ぎ感もあるのでは(笑)。
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前後のドアは観音開きで、ハマーなどと同じく速やかな乗り降りを意図したもの。また、リヤコンパートメントは意外なほど大容量で、食料や燃料などそこそこ積めるところも実用的。アメリカは今後10年のうちに内戦が勃発する確率が80%以上、などという説もありますから、そんな場面ではタンクが頼りになること間違いありません。
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レズバニ・ビーストは6000万〜8000万円とされていますが、タンクはさまざまなオプションを抜きにすれば2000万円程度とフルサイズの高級セダン並み。この値段で、この未来派スタイルとヘビーデューティなパフォーマンスが手に入るのなら意外なほどお買い得。全長は5m弱ながら、全幅約2133mm、全高約2000mmとなれば日本でも持て余すサイズでもありません。サバイバルを目指すなら、タンクは一考の価値あるクルマではないでしょうか。