新型ルークスにそこはかとなく漂うキューブ感! 果たして本当に似ているのかデザインのプロが検証!! (2/2ページ)

似ているのは見た目だけでなくコンセプトもほとんど一緒

●じつはデザインテーマも同じだった?

 さて、3つの造形から「似ている」と思わせる理由を考えてみましたが、あらためて2代目キューブを振り返ってみると、「Magical Box(マジカルボックス)」の商品コンセプトを受けたデザインモチーフは、何と「カドをまるめたシカク」。

 そう、新型ルークスの「かどまる四角」とほぼ同じデザインテーマだったワケです。これが偶然か否かは不明ですが、「そりゃあ似ていて当然だヨ」と思わせるポイントです。

 ただ、「すべてが同じか?」と問われればそうともいえず、2代目のキューブには独自の特徴がしっかりありました。たとえば、小型車枠を生かしたボディは「まるめた四角」がより顕著で、全体的に柔らかな印象だし、ボディ色のBピラーや左右非対称のリヤガラスによる強い個性は圧倒的です。もちろん、3730mmの全長に対し、1640mm(FF)の全高による独特のプロポーションも出色。

 この2代目キューブが登場した時期はカルロス・ゴーンCOO(当時)によるV字回復期で、3代目マーチや初代ティーダ、ティアナ、フーガなど、個性的かつグッドデザインなモデルを数多く輩出しました。タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズムを掲げるいまの日産が、当時のコンセプトを掲げることでヒット作を生んだのは、やはり偶然ではないのかもしれません。


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すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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