フェラーリもアストンも防弾仕様化で世界のVIPから注文殺到! アメリカ元特殊部隊出身者の「アドアーマー社」の作るクルマがスゴイ!! (2/2ページ)

アドアーマーはアストンマーティンも防弾・防爆化

 アドアーマー社の目論見どおり、このRS7は評判を呼び、すぐさまフェラーリ458スペチアーレの防弾オーダーが舞い込んだとか。注文主はスポーツカーオーナーだけに、重量増を嫌っていたそうですが、装備したポリカーボネートは「助手席にひとり乗っている程度」の70kgに収まり、フェラーリらしい走りがスポイルされることはなかったのだとか。

 また、売却時などにポリカーボネートはすべて取り外せる仕様となっており、とかく敬遠されがちな「防弾仕様」でもリセールバリューを損ねないというのも同社のアドバンテージでしょう。

 そして、彼らの最新作、アストンマーティン・ヴァンテージこそジェームズ・ボンドの上を行くハイエンドセキュリティに仕上がっています。というのも、軽量化を目論んだポリカーボネートではなく、防弾・防爆性能に特化したケブラー素材を多用し、同社モデルのなかでも最強レベルを実現したのです。

 この素材は、それこそ軍用のボディアーマーなどにも使用されるとかで、防弾性能を表すNIJ規格なら「ⅢA」すなわち、5mの距離から撃たれた44マグナム(ホローポイント弾)や357フラットヘッド弾の貫通を防ぐという高機能。

 さらに、ガラス類はすべて防弾仕様とされたほか、ルーフ、および燃料タンク周辺には鋼板を追加して少々の爆弾ならば跳ねのける程の強度がもたされています。当然、タイヤもランフラットタイヤを装備して、撃ちぬかれた状態でも80km/hで逃げ去ることが可能。これらの装備による重量増は204kgに及んだとのことですが、「わが社のエスカレードと同等の防弾・防爆性能をもちつつ、抜群の加速力でテロ現場を逃げ去ることができる」と開発担当のベガ氏は自信たっぷり。

 なお、同社の防弾カスタムにかかる費用は、「ベーシックなものなら3万2500ドル(約400万円)から可能。だが、ヴァンテージのように徹底的な作りこみとなると、材料費も高くなるので、一概にはいい切れない」とのこと。

 それでも、反響は大きかったようで、各国のビリオネアからの注文が殺到しているのだとか。いつ何どき襲われるかわからない、だけどスポーツカーには乗りたいといったオーダーはレアかと思いきや、それだけ世のなかが物騒になっているのかもしれません。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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