新型プレリュードの最高なところと「ココをもうちょい……」なところ! 2代目をデートカーとして使い倒したライターがガッツリ語り倒す (1/2ページ)

この記事をまとめると

■24年ぶりに復活した6代目プレリュードはSPORTS e:HEVを搭載し大人向けに刷新

■シビックタイプR譲りのシャシーやS+シフト採用で操縦性と快適性を高水準に両立する

■完成度がとても高いからこそこれからに期待したいポイントを挙げる

往年のデートカーが現代に帰還

 いま自動車業界を大いに盛り上げているのが、2023年秋のジャパンモビリティショーでコンセプトカーが初公開され、2025年1月の東京オートサロン2025の「Honda SPORTS プレスカンファレンス」にて2025年秋に発売することを発表。そして2025年9月5日、5代目の終売から約24年ぶりに発売された6代目となる新型ホンダ・プレリュードだろう。価格はシビックタイプRと同じ617万9800円のモノグレードでの登場だ。

 音楽用語の「前奏曲」の意味をもつプレリュードの初代は1978年に発売。2代目、3代目は2ドアクーペスタイルのスペシャルティカーであるとともに、昭和の若い男女、女子大生を熱狂させた元祖デートカーとしても一世風靡。当時の若者はいまや中高年。その若き時代のプレリュードを知るヤング・アット・ハートな人たちにとって、まったく新しいコンセプトをもつ新型プレリュードは、懐かしさとともに、大人のデートカーとして大歓迎に違いない。

 FF車世界最高峰といわれるシビックタイプRのスポーツシャシーをベースに、ショートホイールベース化された土台の上に構築される新型プレリュードのパワーユニットは、シビックe:HEVモデルと同じSPORTS e:HEV 2リッター直噴エンジンとモーターの組み合わせ。

 しかし、プレリュード用に専用セッティングされた前後サスペンション、専用パワーステアリング、ZF製電子制御連続可変ダンパー、ブレンボ製ブレーキキャリパー、235/40R19サイズのコンチネンタル・プレミアムコンタクト6タイヤ、ブレーキング時まで作動するアジャイルハンドリングシステム(回頭性や安定性を高めるシステム)など、スポーツクーペとしてのスペックはなかなかだ。

 そして新型プレリュードのハイライトといえるのが、ドライバーに呼応する変速フィールを実現する「Honda S+シフト」を搭載していること。CVTにして8速ATのような変速フィールが新感覚の操る喜びをもたらし、アクティブサウンドコントロールシステムによってスピーカーで増幅されたエンジン音がドライバーの爽快感と高揚感を高め、なおかつ減速時の自動ブリッピング機能までもちあわせているのだから、操る楽しさは格別といっていい。

 しかも、乗り心地が素晴らしいのだ。プレリュードに乗って軽井沢へと筆者夫婦でドライブデートを行ったのだが、高速巡行性能、上信越自動車道碓氷軽井沢ICからプリンス通りに至るワインディングロードでの走り、快適性を含め運転席と助手席のサイドサポート(助手席は低く、乗り降りが楽)をわざわざ変えてくれて、ドア内張下の凹みで乗降性を向上させるなどの配慮も見逃せない。シビックタイプRほどのエンジン性能をもたずとも、大人の電動スポーツクーペとして「最高!!」という実感をもてたのも本当だ。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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