やっぱりMTは楽しい!
筆者も昔は左ハンMTを愛車にしていたこともあるのだが、考えてみると左ハンMTに乗るなんて、いつ以来のことだろう……、という感じだが、身体というのは覚えているもので、久々に乗ってもすぐに乗りこなせた。
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もちろんれっきとしたWRXだから、最高出力が271馬力/5600rpm、最大トルクの258Ib-ft(349N・m)を2000~5200rpmという幅広い回転域でパワーを発揮するFA24型2.4リッターターボエンジンが搭載されている。
ただしこの6速MTは、TY75と呼ばれる一般的なMTで、600Nmの高トルク対応の本格的なMTではないそうだが、むしろ適度にカチッとした軽やかなシフトフィールが好印象で、いたって扱いやすい。
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エキゾーストサウンドは車外で聞いたときには控えめながら意外と低音が効いていて野太いように感じたのだが、乗ってみてもその印象はあまり変わらず。適度にトルクもありレスポンスも悪くないので、これまた扱いやすい。
それをなんといってもMTで自在に味わえるのは、やっぱり文句なく楽しいのだ。時代遅れだとか、もっといいものがあるとかいっても、HパターンのMTを操るのは、それ自体が楽しい。
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エンジンがよければなおのこと楽しいのはもちろんで、その点、このWRXはフラットトルクで回転フィールもスムースだ。6000rpmよりも少し上からレッドゾーンとなっていて、その手前の4000rpmあたりから最高出力を発生する。5600rpmあたりにかけての吹き上がりがなかなか気もちいい。MTの醍醐味である、上までまわしてシフトアップして美味しいところを引き出す楽しさも存分に堪能できる。
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とにかくMTというだけでクルマは楽しいんだということをあらためて実感した。そんなクルマを操るということの本質的な楽しさを、このWRXは思い出させてくれた。ご参考まで、0-100km/h加速は6.1秒、最高速度は238km/hだという。
このところスバルといえばすっかりCVTのイメージが定着していて、リニアトロニックを搭載したWRX S4やレヴォーグも乗ると悪くなかったりするのだが、やぱり操る楽しさではMTに勝るものナシだ。
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それにCVTは、同社のリニアトロニックのように、たとえどんなに出来がよくてもイメージ的にすでにNGという人が少なくない。現に、「WRXに興味はあったけど購入するのをやめた」という人が筆者の周囲にも何人かいる。もしMTが出てきたら、彼らもきっと考え直すに違いない。
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そこで、いまこうしてメディアに向けにMTのWRXを貸し出しているということはつまり、近いうちに、「そういうことだったのか!」という、なにか新しい動きが予定されていると見ていいだろう。ということで、今後の展開に乞うご期待!
時期を考えれば、東京オートサロン2026あたりで、このクルマがなにを示唆していたのかが判明するかもしれない……!?
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