ドライバーがはねられる! 完走すれば入賞の6台だけの決勝! 信じがたいレベルのF1珍事件をまとめてみた

この記事をまとめると

■F1ではさまざまな珍事件が発生している

■ドライバーがはねられたり多数のチームが決勝をボイコットする例がある

■レース中のコースに人が侵入する危険なケースも存在した

F1では歴史的珍事も多数発生

 2026年のF1は3月6日〜8日のオーストラリアGPで開幕。その後は3月27日〜29日に鈴鹿サーキットを舞台とする第3戦の日本グランプリを含めて計24戦で争われる。2026年はホンダがアストンマーティンのパートナーとして、2021年以来、正式にF1復帰を果たすなど、見どころ満載なのだが、世界最高峰のフォーミュラレース、F1では過去に様々な“珍事件”が発生していることをご存じだろうか?

 まず、印象的な事件といえば、1995年のハンガリーGPで発生した井上隆智穂の“マーシャルカーに轢かれた事件”だといえるだろう。

 当時、井上はフットワーク・ハートからレギュラー参戦を果たし、中嶋 悟、鈴木亜久里、片山右京に続く4人目の日本人ドライバーとして注目を集めていたのだが、ハンガリーGPでエンジントラブルが発生し、コースサイドにストップ。この直後に珍事件が発生する。エンジンが炎上したことから、井上は自ら消火器を手に取って消火をしようとしたのだが、その直後、後方から走ってきたマーシャルカーに轢かれてしまったのである。幸いなことに井上はこの事件で負傷することはなかったが、井上は唯一、マーシャルカーに轢かれたF1ドライバーとして伝説になったのである。

 また1991年のカナダGPで発生した“マンセルのキルスイッチ事件”も印象的な珍事件と言える。当時、ウィリアムズ・ルノーのドライバーとして活躍していたナイジェル・マンセルはカナダGPを2番手グリッドからスタート。決勝ではスタート直後の1コーナーでトップへ浮上し、その後も後続に大差をつけてレースを支配していた。

 当然、誰もがそのままマンセルが優勝すると思っていたのだが、ファイナルラップにスローダウンし、コースサイドにストップしてリタイヤ。レース後にがっくりとうなだれていたマンセルだが、その原因は単なるガス欠ではなく、キルスイッチを押してしまった……とか。そのほか、制御ソフトが想定外の挙動によりエンジンを強制停止してしまった……などリタイヤ原因には諸説あるが、もし、マンセルがキルスイッチを押したことが原因であれば、まさしく珍事件であり、悲喜劇だといえるだろう。

 そのほか、2005年のアメリカGPで発生した“6台だけの決勝レース”もF1シーンで語り継がれる珍事件だ。
当時のF1はミシュランVSブリヂストンのタイヤ競争が行われていたのだが、金曜日のフリー走行でトヨタのラルフ・シューマッハがクラッシュ。その原因がタイヤの問題と判断されたことで、タイヤサプライヤーであるミシュランは安全性に自信がもてないとしたことから、ミシュラン勢はフォーメーションラップ終了後にピットインし、そのままリタイヤすることになったのである。

 その結果、ブリヂストン勢のフェラーリ、ジョーダン・トヨタ、ミナルディ・コスワースの6台のみで決勝がスタートする珍事件が発生。ウイナーはフェラーリのミハエル・シューマッハだったが、じつに盛り上がりにかけるレースとなった。

 これに加えて最近では2022年のイギリスGPで発生した“活動家のコース侵入事件”もF1の珍事件を語るときに欠かせないエピソードといっていい。レース直後にクラッシュが発生し、赤旗中断になったタイミングで、気候変動活動団体のメンバー、7名がコースに侵入し、座り込みを実施。マーシャルが彼らをコース外へ連れ出し、警察へ引き渡されることとなったのである。

 ちなみに、F1でのコース乱入事件はたびたび発生しており、2000年のドイツGPでは、レース中にメルセデス・ベンツを解雇された元従業員が横切ったほか、2003年のイギリスGPではキルトを着た元司祭のニール・ホランがコースへと入り、そのまま駆け足でコースを駆け抜けていく珍事件も発生している。

 このようにF1では時としていろんなハプニングが発生するだけに、2026年も世界最高峰のフォーミュラレースに注目したいものだ。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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