昭和のモーレツ営業マンは姿を消した! 令和の新車営業マンは出世よりも稼ぎよりも「大手の安定」重視の傾向強し (2/2ページ)

安定とプライベートを重視した環境へ

 学卒一括採用のセールスマンが主流となり、個人情報管理などが厳しくなると、新車販売の世界で見える風景も変わってきた。給与体系における歩合給部分が大幅に減ってきたのである。日系メーカー系ディーラーからこの傾向が目立ち始めたため、当初はまだ歩合給の多かった輸入車系ディーラーへ転職するセールスマンも目立っていた。

 また、新車販売のセールスマンを志す学生の意識も変わってきた。それまではとにかく「稼ぎたい」という人ばかりであったが、バブル崩壊以降は、一流メーカーの看板を背負った地域の優良企業としての安定感を求めて、セールスマンを志すようになったのである。

 令和の今、新車販売セールスマンの世界では、歩合給、つまりセールスマージンはベテランにいわせれば「雀の涙程度」になってきているとのこと。しかも粗利ベースで足切りが設けられ、歩合給自体が支払われないというケースもあるらしい。 ただ、ベテランほど現状に不満が多いようだが、新人ほど歩合給に対して不満を感じていないようだという話も聞く。日本を代表する存在ともいえる自動車メーカー系ディーラーに勤務し、メーカーのロゴが入った名刺を持ち歩くことなど、安定感やステイタスを重視する傾向があるとの話も聞いている。

 主任、係長、課長、そして店長と昇格していっても、仕事に対する責任ばかりが増え、給料はあまり増えない様子を見れば、マイペースで現状維持と若手セールスマンが考えるのも妙に納得してしまう。 過去には「稼ぎたい」など上昇志向に溢れていた新車販売セールスマンであるが、社会の変化もあるのか、筆者が出会うセールスマンの多くからも、かつてのようなギラギラしたものは感じなくなった。

 今どきは子どもの学校行事などで日曜日も問題なく休めるようになっているし、有給休暇取得も厳格化されるなど、就労環境はだいぶ改善へ向かっている。働き手不足もあるので、よほどのことがない限りは解雇にもならないだろう。欲を出さないなかで毎月のノルマをどうこなすのかは疑問が残るものの、欲を出さなければ、新車販売セールスマンも居心地のいい仕事になっているのかもしれない。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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