「打倒コルベット」で誕生したダッジ・バイパー! ドライバーを魅了した2代目の「暴力的な加速」【21世紀スーパーカーFILE #013】 (2/2ページ)

2代目なって暴力的に進化したバイパー

 前後のフェンダーに樹脂製パネルを使用し、左右のドアやボンネット、トランクフードなどにはグラスファイバーを用いたシートモールドコンポジット素材を用いるなど、軽量化にも積極的な取り組みを見せているのも特長だ。基本構造体に強固な鉄管フレームを用い、その前後にサブフレームを組み合わせるという手法も、初代バイパーから変化はなかった。

 バイパーSRT-10に搭載されたエンジンは、排気量をさらに5.3リッターにまで拡大したV型10気筒OHV。最高出力と最大トルクは、それぞれ505馬力、712Nmというスペックで、これには6速MTが組み合わされた。

 駆動輪はもちろん後輪。そのリヤタイヤは345/30ZR19というサイズ設定だったが、1速や2速でのフルスロットル時には簡単にそれがスモークを上げるほどの過激な、いや暴力的な加速を、ドライバーは楽しむことができた。なにしろ前で触れた軽量化の効果で車重は1536kgしかなかったのだから。

 ちなみにデビュー当時ダッジが発表したパフォーマンス・データによれば、その0-97km/h加速は3.8秒。最高速は305km/hを達成したという。

 このセカンドジェネレーションのバイパーにも、その後さまざまなマイナーチェンジが加えられ、その魅力はより高まっていった。2005年にはクーペの「GTS」が追加されたほか、2008年にはエンジンをさらに8.4リッターに拡大し、最高出力も600馬力に強化。ちなみにこの新エンジンの開発を担当したのはマクラーレン・パフォーマンス・テクノロジーとリカルドの両社。

 改めてこのV型10気筒エンジンの歴史を振り返ってみれば、それはダッジ・ラムに用意されていたそれを、当時クライスラーの子会社だったランボルギーニがアルミニウムブロック化、さらにハイパフォーマンスを求めてチューニングを施して誕生したものだった。

 このように、さまざまな血統が、バイパーというスーパーカーには受け継がれていたが、セカンドジェネレーションのバイパーは2010年に生産を中止する。


この記事の画像ギャラリー

山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

新着情報