この記事をまとめると
■OS技研が大阪オートメッセ2026に出展
■LSDとレースチップでハイエースの実用性能を底上げした
■S30ZはTC24系DOHCとシーケンシャルで競技仕様として進化を続ける構成だ
対照的な2台が懐の深さを物語る
2月13~15日まで開催された大阪オートメッセ2026。OS技研ブースにはS30Zとハイエースの2台が展示されていた。技術屋集団でもあるOS技研のいまの取り組みがもっとも現れているのがこの2台といえる。その最前線に迫ってみた。
ハイエースはOS技研が得意とする機械式LSDとサブコン的なアイテムであるレースチップを装着している。「ハイエースに機械式LSD?」と思う人もいるかもしれないが、悪路走破性や走行性能を高めたい人などの需要が高まってきているとのこと。
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また、機械式LSDを装着してトラクション性能と安定性が向上したことにより、さらに踏めるクルマへと進化した。そんな進化があっただけに「もっとパワーとトルクがほしい!」そんな声も増えているそうだ。それに応えるのがレースチップ。現在OS技研はレースチップの日本代理店をしているが、このアイテムはECUとセンサー間の配線につなぐだけでエンジンパフォーマンスを向上させることができる。
この手のアイテムは最高出力アップが注目されがちだが、トルクアップに付随した向上効果が大きいとのこと。低速からのトルクがアップするため低い回転数でも安定した走行ができるので、燃費向上の効果も出ているとユーザーから声が集まっているそうだ。ハイエースユーザーはもちろんであるが、軽自動車ユーザーなども「高速巡行が楽になって燃費も向上した!」というリアクションがあるとのこと。実用性にも効果があるアイテムなのだ。
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そしてS30Zだ。このクルマはご存じの人も多いと思うが、もともとシングルカムのL型をDOHC化したエンジンTC24-B1Zを搭載している。TC24は1980年代に登場したエンジンだが、商業的に成功せず一度は姿を消していた。
しかし、2015年に復刻、現代的な技術を多く取り入れ、タイミングチェーンではなくカムタイミングを正確でズレのないものにするためタイミングギヤ方式を採用するなど、高性能エンジンとしてより進化させたユニットとなっているのだ。
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そしてこのS30ZはJCCA(日本クラシックカー協会)のレギュレーションに合わせて製作されたL24ベースの3.1リッター仕様で、実際にJCCAに参戦もしていた。しかし、富士スピードウェイでレコードタイムを4秒も更新し、「ツインカム禁止令」が出されるほどの活躍を見せた。
DOHCが禁止となったため、戦いの場をタイムアタックなどにシフト。これにより「レギュレーションに縛られないからもっとやっちゃおう!」ということで、さらにバージョンアップ。OS技研が展開しているFR用シーケンシャルミッションであるOS-FR6を搭載している。このミッションはドリフト競技などでトレンドとなっているが、タイムアタックユーザーからも人気の高いアイテムだ。
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以前、シーケンシャルミッションといえば海外メーカーの人気が高かったが、円安や部品供給の安定と迅速性などの観点から、最近はOS技研のミッションの人気が高まっているとのことだ。
実用的な性能も、サーキットでのハイパフォーマンスも、あらゆる性能の向上に余念がないOS技研。大阪オートメッセのブースでは対照的な2台を展示していたが、それがOS技研の懐の深さを思わせる内容となっていた。