この記事をまとめると
■ドレスアップの世界ではグラインダータトゥーというカスタムテクニックがある
■グラインダーを使ってボディの外板にあえて傷をつけて模様を作る手法だ
■グラインダタトゥーは日本人が考案したといわれている
唯一無二の芸術品!
刺青やタトゥーと聞けば、なんとなくアウトローなイメージをもつ人も多いのではないだろうか。その賛否は置いておくとして、1度入れてしまうと手術などをしないとなかなか消せないことから、入れている当人はファッション感覚としても、相当の覚悟をもって入れていることだろう。
ちなみに刺青は日本で昔から伝わる和彫り(龍や般若が描かれているようなもの)、タトゥーはファッション性の高い洋風なもの(星や十字架、イニシャルなど)を指すそうだ。
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そんな刺青やタトゥーのような文化が、じつはクルマの世界にも存在するのをご存じだろうか? それがこの記事で紹介する「グラインダータトゥー」というドレスアップだ。
にしても、文字の並びだけ見るとかなり豪快だ。そもそもグラインダーとタトゥーを組み合わせただけでは見当がつかない。しかし、その中身は意外と単純。文字どおり”グラインダー”を使って”タトゥー”を刻むのだ。ちなみにグラインダーとは、土木系や工業系の仕事をしている人、もしくは日曜大工などのDIYを趣味にしている人からしたらお馴染みの電動工具。円盤状の砥石などをモーターで高速回転させ、木材や金属をカットすることができる。音も凄く、金属を切る際は盛大に火花が散るので、その光景はなかなか迫力がある。
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そしてこのグラインダータトゥーは、クルマの外板を大胆にグラインダーで削り、模様をつけていくという手法のことを指す。なので切断はしない。つける模様は、よく見かけるのが炎のようにメラメラとしたフレイムスや、機械で彫ったかのように直線が美しいサイバーな感じの模様だ。東京オートサロンや大阪オートメッセ、そのほか展示系イベントの車両に施されているケースが多く、塗装では出せない独特な美しさが目を惹く。
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いまでは海外のドレスアップシーンでもお馴染みの手法となっているこのグラインダータトゥーだが、じつは生みの親が日本人だという。それが、奈良県にファクトリーを構え、板金や塗装、エアロの開発を得意とするROHANの代表、井澤孝彦氏だ。ユーロチックな雰囲気をまといつつ、あまりに豪快な手法なので、なんとなくアメリカや欧州の発祥にも思えるが、さすがそこはモノづくり大国日本。あっぱれである。
もちろん、ひとつひとつ手作業で刻まれるので、世界でひとつだけのグラインダータトゥーになることは間違いない。
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このグラインダータトゥーは、一応DIYでも可能だが、職人は専用の砥石を使うのはもちろん、長年の鍛錬の末に身につけた技なので、そう簡単に自分のものにはできないと思うが、不可能ではないだろう。
なお、ショーカーなどでよく見かけるクルマの多くは、施工後にキャンディ系の塗料を使う傾向にあり、見る角度によって模様の光り方が変わり、表情が異なる点がポイント。その雰囲気はまさに炎だ。削ったままでいるとあっという間に錆びてしまうので、塗装は必須。
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人間の体に刻むタトゥーは失敗したらアウトだが、クルマの外板なら最悪交換もできるので、「我こそは!」という人は、唯一無二のクルマを作る技のひとつとして検討してみてはいかがだろうか? もちろん、練習用に最初は廃パーツからスタートすることを強くオススメするが……(笑)。