リフトで上げて隅々まで見るのが確実!
とはいえサビ皆無のクルマというのを中古車で探すのは難しいので、ちょっとサビてるからパス……という選び方は賢明ではないが、大きなサビは、その発生場所から毛細管現象などによって周囲の鉄までサビさせてしまう。サビというか、もはや腐食の域だ。これは高温多湿な日本においてはよく起きがちなのだが、放っておくとサビがじわじわと周囲に広がってしまう。最終的には触ったらカスが落ちるほどボロボロになり、最後は穴が空いてしまう。こうなるとかなり厳しい。
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たしかに、穴が空いた部分に鉄板を貼って直すこともできる。しかし、いざ鉄板を貼ろうとなったら、穴が開くレベルのサビなので、どこまでサビを取り除いてもキリがなく、鉄板を貼るころには、当初の数倍のサイズの穴になることも珍しくない。そうなると、いくら直るといえど、生理的にも厳しいものがある。費用だって相当なものになる。
よくあるのが、エンジンも調子よく、ガワ(ボディ)も綺麗だから購入……けどしばらく経って、カー用品店やディーラーでオイル交換を頼んでリフトでクルマを上げたら、店員が猛ダッシュでやってきて、「ヤバいです!」なんていわれて事態を把握するパターン。
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路面に融雪剤(通称:塩カル)が撒かれている降雪地からやってきたクルマや、そのエリアで販売されている中古車がこのケースによく当てはまり、中古車サイトで探すと、同じ年式と型、グレードなのにやたら安い物件がこの傾向にある。しかし、相手も商売なのでもちろん、”写真写り”はそんなに悪くないことがほとんど。
過去に見た中古車では、見た目はそこそこであったが、フレームがグサグサに腐っており、ちょっと触ったらカスが出るどころか、穴が空きかけているという、文字どおり腐ってる車両を見たことがある。「こんなの売っていいのか!?」と思ったほどで、「これ下まわりヤバいですね……」といったら、「こんなもんですよ」なんて笑って誤魔化されたことも。たまに下まわりまで見ているとマニアのように思われて居づらくなることもあるが、そこは数十万ないし数百万円する買い物。人からどう見られるかなど気にしている場合ではない。
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エンジンやミッションは走りに重要な場所だし、壊れると高額になることも珍しくない。しかし、機関部は基本的に代えが利くことがほとんど。それ以上に、代えが利かないハコのコンディションのほうが重要だ。走行中にフロアパネルに穴が空いた日には命に関わる。
実際、中古車屋も「選べるならハコを見て選んだほうが間違いないので、可能なら下を覗いたり、リフトがある店ならリフトで上げてもらって見たほうが確実ですね。明らかにサビてる個体は避けたほうが安全です」と語っている。ただ、悪どい店はそのサビを塗装して誤魔化していることもあるので、周囲と様子が違うなど、少しでも違和感を感じたら同じく避けたほうが安全だろう。
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もちろん、そのクルマを1年とか2年で少し乗るなど、長く乗る前提でないならある程度は目をつぶってもいいかもしれないが、長く乗るクルマであれば、ぜひ下まわりを気にして、中古車を選んでほしい。車種によってはサビやすいウィークポイントもあるので、そこもあらかじめ調べておくとさらに安心だ。