この記事をまとめると
■インドネシア・ジャカルタでBYDのEVタクシーに乗車し市内へ移動
■静粛性の高さを体感する一方で市内の渋滞激化を実感
■道路の穴や整備不足が交通混乱の原因となっている
ジャカルタの交通事情に見た大きな課題
2026年2月上旬、IIMS(インドネシア国際モーターショー)取材のため、インドネシアの首都ジャカルタに降り立った。この時期、インドネシアは雨季となっており、どんより曇り、気温はそれほど高くないものの、湿度の高い気候となっていた。
スカルノハッタ国際空港からジャカルタ市内ショー会場に近い宿泊先へ向かうために、最大手タクシー事業者の空港カウンターで定額サービスでの送迎サービスを利用することにした。さっそく「BEV(バッテリー電気自動車)に乗りたい」と伝えると、「それならBMW」と、約110万ルピアというとてつもない桁数(1ルピア=0.009095円なので約1万円)の料金を提示されたので、「同じBの頭文字でも中国・BYDオート(比亜迪汽車)があるでしょ」と詰め寄るとBYDの車両を手配してくれた(ちなみに料金は29万ルピア=約2600円)。
案内されるまま向かうと、そこには車体色が黒となるBYDの3列シートをもつMPV(多目的車)タイプBEVとなる「M6」が停まっていた。最大手のタクシー会社の一般的なタクシー車両は全体が青の車体色となっており、しかもM6ではなくタクシーなどフリート専用車「e6」となっている。乗り込んだM6はタクシーのように屋根に行灯(社名表示灯)もついてなく、空港からの定額送迎サービス専用車となっているようであった。
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以前e6のタクシーに乗ったときと印象は結構異なっていた。とにかく静粛性が高い印象を受けたのが印象的であった。そこがタクシー専用との違いなのかなあとも感じた。ドライバーが音楽を聴いていいかというので「構わないよ」というと、ブライアン・アダムスやボン・ジョヴィなど1980年代ヒットソングが次から次へと聞こえてきた。「ブライアン・アダムスはいま乗ってきた飛行機の機内で聴いてきたばかりだよ」とドライバーに伝えると、以後はお互いつたない英語にて音楽の話で盛り上がった。
ただ、以前(2025年7月)にジャカルタを訪れたときより市内の渋滞が激しい印象を受けた。目立って激しい渋滞が起きるほど好景気に沸いているとも聞かないし、高速道路整備も進んだため、ここ最近はそれほど渋滞を気にしなかったのだが……。
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そんなことを思っているとドライバーが興味深い話をしてくれた。「夜間の高速道路は非常に危険だ。突然隣の車線を走るクルマが自分のクルマに被ってきたりするんだよ」とのこと。なぜそんなことが起きるのか聞いたところ、高速道路のあちこちの路面に大きな穴があいており、夜間では直前にならないと穴の存在がわからず穴を回避するため、急ハンドルを切ることで隣のクルマに被ってしまうようである。
遭遇した高速道路での渋滞も、途中の路面に開いた大きな穴を避けるために減速して車線変更するための渋滞だった。ドライバーにいわれて路面をよくみると、確かにあちこちの路面に穴が開いていた。ドライバーは「道路補修費用を役人などがピンハネしているからだ」と持論を展開してくれた。