アフィーラに待ち受けていたであろう厳しい現実
アフィーラ1と第2弾モデルの概要を簡単に紹介するとこんな感じだ。で、気になるのが、もしHonda 0シリーズが継続されていたとして、アフィーラ1とその第2弾が市場投入されていたらどうなっていたかであるが、正直なところ、茨の道しか見えてこない。
というのも、2023年でアフィーラ・プロトタイプが発表されたとき、すでに市場には4ドアクーペが溢れており、そのスタイリングにはまったく目新しさはなかった。確かにシンプルでクリーンと評されたデザインは次世代モデルらしいともいえたが、そこにあえてアフィーラを選びたいと思わせる何かはなかった。また、そのスペックも極めて平凡。最高出力489馬力の4WDで航続距離が約483kmでは、ライバルにまったく太刀打ちできない。
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そして極めつけは価格の高さだ。アフィーラ1はすでに米国で予約受注が始まっていたが、ベースグレードの「オリジン」が8万9900ドル(約1435万円)で上位グレードの「シグネチャー」に至っては10万2900ドル(約1642万円)。テスラであれば、460馬力のAWDで航続距離610kmのモデル3パフォーマンスが約730万円で手に入るし、1020馬力で航続距離も600km以上のモデルSプレイドも約1600万円で手に入る。
凡庸なスタイリングでとりわけ高スペックでもなく航続距離にも不安が残るEVに、果たしてどれだけの人が1500万円を出せただろうか。発表されていないだけで、もしかしたらソニーによるものすごいエンタメ体験があった可能性も、ホンダによる超絶スペックが与えられた隠し玉グレードが控えていた可能性も否定できないが、いまとなっては知る由もない。
こう考えると「アフィーラは発売しないでよかった」なんて結論しか見えてこない。しかし、2023年に虎ノ門で行われたアフィーラ1プロトタイプの事前撮影会に参加した身としては、日本が誇る超一流企業のコラボによるEVに、それでもやっぱり日本人としては乗ってみたかった。
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ソニー・ホンダモビリティは事業継続をそれぞれの親会社と協議するとしているから、今後のことは不透明だが、ここは一発逆転を狙って、「アフィーラ・スーパー1」のサプライズなんてどうだろうか。ベースはもちろんホンダ・スーパーワンで、ホンダ版のリリースと同時に価格もプラスアルファくらいで……ってそりゃ無理か。
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ソニー・ホンダモビリティには、このまま解散になるのではなく、新たなる一手をブチ上げてくれることを期待したい。