パガーニにも搭載される自然吸気V12をさらにチューンアップして搭載! 伝説のワル系メルセデス「SEC」が強烈なスペックで蘇る

この記事をまとめると

■メルセデスSECをベースにした怪物レストモッド「スレッジハンマー」が登場

■7.5リッター化されたAMG製自然吸気V12エンジンで660馬力超を発揮する

■世界限定12台の超希少モデルとして製作進行中である

メルセデスのアイコニックな1台に現代技術を融合

 メルセデス・ベンツ SEC(C126)は、1980年代から1990年代にかけて生産された2ドアクーペで、当時のSクラス(W126)とコンポーネントを共有し、メルセデス・ベンツを象徴する高級モデルだった。二重ガラス、ウッドトリム、防弾性能を備えた一部のモデルなど、質実剛健なメルセデスの哲学を体現していた。

 そのSECは、AMGが手がけたハイパフォーマンスモデルとして、最大350馬力を発生する6リッターV8エンジンを搭載した「AMG 560SEC 6.0」が存在し、メルセデスのなかでもトップクラスな「ワルさ」もあってか、現在に至るまで高い人気を誇っている。

 しかし、どうやらさらなる過激さを求める声があったようだ。米国フロリダ州を拠点とするメルセデス・ベンツのチューナー、レンテックが、レストモッドとして「SEC V12 ワイドボディ スレッジハンマー」を製作したのである。

 スレッジハンマーの心臓部は、その名が示すとおりメルセデス・ベンツのM12型V12エンジン。M120は1990年代のル・マン24時間レースを制覇したCLK GTRや、パガーニ・ゾンダに搭載されたことで知られるオールアルミ製の自然吸気V12エンジンだ。耐久性とモータースポーツでの実績から、現代でも最高峰のV12エンジンのひとつとして語り継がれている名機である。

 レンテックはこのM120を7.5リッターまで拡大することで、最大出力660馬力以上、最大トルク880Nm以上を発生させる。V12といってもまるでターボエンジンのようなスペックだが、紛れもなく自然吸気。レンテックによれば、このエンジンは「現在生産されている自然吸気V12としては唯一のもの」だという。

 当然、エンジンには排気量の拡大以外にも大幅に手が入れられている。鍛造クランクシャフト、チタン製コンロッド、軽量ピストン、ステージ2インテーク&エキゾーストカムシャフト、CNCポート加工されたシリンダーヘッドとインテークマニホールドなど、いわばフルチューンに近しい。

 ドライブトレインにはトランスアクスルレイアウトを採用することで重量配分を最適化する。サスペンションとブレーキも全面的に見直され、ホイールは19インチの2ピース鍛造アルミで、フロント19インチ×10.0J(275/35R19)、リヤ19インチ×12.0J(325/30R19)というファットなタイヤを履く。そこに組み合わされるブレーキローターはカーボンセラミック製だ。

 エクステリアはワイドボディキットを装着し、オリジナルの560SECとは一線を画す迫力あるスタイルとなっている。インテリアは非公開だが、各オーナーの好みに合わせてビスポークでカスタマイズされるという。

 スレッジハンマーの生産台数は世界限定12台とわずかなもの。公開されている画像はどうやら実車ではなくCGによるものと見受けられるが、すでにプロジェクトは進行しており、初号機の納車は2027年12月を予定している。価格は公表されていないが、その希少性とビスポークカスタマイズを考えれば、相当な金額になることは間違いない。メルセデスの歴史を愛するコレクターにとって、見逃せない1台となるだろう。


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