この記事をまとめると
■水陸両用として使えるブルドーザーがある
■コマツが1976年に販売した車両で現在日本で5台しか存在しない
■青木あすなろ建設が災害復興や河川関係の工事などで使用している
水中で使えるブルドーザーがあった
水陸両用マシンなんていうキーワードを耳にするのはロボットアニメの世界だけと思っていたら、実は現実世界にも存在している。それも、コンセプトカーや計画中というのではなく、長い歴史を持つマシン、それが「水陸両用ブルドーザD155W」だ。水陸両用という響きもすごいが、さらにこのマシンがブルドーザと言うのがポイントだ。
水陸両用ブルドーザー D155W画像はこちら
ここでブルドーザを思い浮かべて欲しい。ブルドーザと言えば工事現場などで力強く地面を掘り起こしたり、がれきを運搬するというのが活躍の場。しかしこの水陸両用という言葉がついている以上、地上だけでなく水中でも動くことができるということに他ならない。こうなると陸上はともかく水の中での動きがどうなっているのかが興味深いポイントだろう。細かなことを説明する前にこのD155Wという建設機械について少し解説しておこう。
D155Wは世界的にもよく知られた建設機械メーカーの小松製作所(KOMATSU)によって生み出されたモデルだ。普通の重機と違う部分が多くあるが、そのなかでも注目したいのはラジオコントロールで操縦する水陸両用ブルドーザであるという部分だ。つまり陸上でも水中でも遠隔操縦ができるということだ。
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とはいってもD155Wは陸上で使用されているブルドーザを単純に水密化したものではなく、水中作業に適応するために各種の安全感知センサーと警告装置、水圧に応じた機械の内圧調整機構等、様々な工夫がなされている。
このD155W、水陸両用という男子ならワクワクする未来の性能を持ち合わせているというから、それなりに最近のモデルかというと実はまったく逆。現在も稼働しているこのモデルが登場したのは、1971(昭和46)年のことなので、その歴史は50年と非常に長い。
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このD155W、独自の設計によって水上と陸上の両方で運用できる特殊な建設機械だということは説明したとおりだが、河川、海岸、漁港、港湾、ダムなど、従来のブルドーザでは対応が困難だった環境下でも高い作業効率を発揮できる。
現行機であるD155W-1は水深7mまで作業が可能で、操縦は陸上にいる熟練のオペレーターがラジコンで行なうのだが、水中に入ると本体が見えなくなるため水上に出ている吸排気ダクトの傾きや、負荷音、挙動で土砂を掘削しているかを判断するというから、その操縦には熟練の技が必要なことが想像できる。
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この水陸両用ブルドーザD155Wは現在5台が稼働しており、開発時に深く関わりのある青木あすなろ建設株式会社の所有となっている。その雄姿を青木あすなろ建設の公式HPでじっくりと解説してくれているので、興味がある人はぜひ覗いてみてほしい。コンテンツのなかに動画もあるので見ごたえ十分だ。
最後にD155Wの特徴について、少し追記しておこう。D155Wの構造は車体やエンジンルーム、油圧系統といった主要部は密閉構造であることに加え、エンジンの吸気・排気および受信アンテナは高い位置に設置されており、水深7mまでの浅水域で稼働できる仕様となっている。
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青木あすなろ建設株式会社 水陸両用ブルドーザ特設サイト
https://www.aaconst.co.jp/suibull/