4ナンバー+キャブオーバーは譲れない! 日本のハイエースが20年以上もフルモデルチェンジしないワケ (2/2ページ)

日本独自の最適解が確立されている

 実際、ハイエースのライバルである日産キャラバンの開発陣からも同様に「4ナンバーを死守することはマスト」的な発言を聞いたことがある。日本専用モデルとなることは承知の上で、商用バンにおいては4ナンバーサイズを用意することは絶対なのである。

 こうしてボディサイズが決められてしまったとき、キャブオーバーというデザインも同時にマストになってくる。全長を変えないままセミキャブオーバーにすると、鼻っ面が伸びたぶんだけ荷室長が短くなるのは自明。4ナンバーサイズの商用バンとして求められる荷室の機能を満たすにはキャブオーバーであることもまた必須といえるのだ。

 結果として、4ナンバー・キャブオーバースタイルは、日本の商用バンユーザーにおいて欠かせない要素となっている。そして、ハイエースとキャラバンというライバルがしのぎを削っている状況において、どちらかがその要素を捨ててしまった場合、一気にライバルへユーザーが流れてしまうことは容易に想像できる。

 ハイエースとキャラバンというライバル関係があり、一人親方を中心としたユーザー層のニーズが変わらない限り、4ナンバー&キャブオーバーという商用バンのスタイルを変えることは難しい。4ナンバーの商用バンは、軽自動車と同じく日本の規格(インフラ)といえる。

 ジャパンモビリティショー2025で提示されたハイエースコンセプトは、衝突安全性能を高めるセミキャブオーバーのデザインとなっていたが、4ナンバーに収まるボディサイズを予見させるスタイリングだった。電動化などパワートレインの進化によってセミキャブオーバーと荷室長を両立できるとしても、あらゆる現場にフィットする4ナンバーサイズは未来のハイエースに求められる絶対条件といえそうだ。


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山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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