「乗ってみたいけど壊れるからなぁ」っていつの時代の話? イタフラ車への偏見にもの申す! (2/2ページ)

問題点はクルマ自体の品質以外にもある

 客観的なデータも見てみよう。欧米で毎年発表される「JDパワー 自動車信頼性調査」などを見ると、プジョーやフィアットのスコアは近年では劇的に向上している。年によっては一部のドイツ系プレミアムブランドよりも上位にランクインすることも決してめずらしくない。

 また、日本国内の輸入車登録台数を見ても、ルノー・カングーあたりは複数世代にわたって安定した人気を保っている。もしもそれが「壊れてばっかりで使いものにならないクルマ」であったならば、これほど長期にわたって人気を維持し、街なかにあふれるはずがないのだ。

 ではなぜ「偏見」は残り続けているのか? それは「イタフラ車=趣味のクルマ」という先入観が強すぎるせいであると考えられる。

 マイナートラブルが起きても「まあイタリア車だしね」と笑って許してしまう寛容なオーナーの声が、皮肉にも「やっぱり壊れるんだ……」というイメージを再生産してしまう。また、正規ディーラー網がドイツ車のそれほどには網羅されていない地域では、適切なメンテナンスを受けることができず、結果としてコンディションを崩す個体が出てしまうという構造的な問題もあるだろう。

 つまり、問題は「クルマ自体の品質」ではなく、「維持管理の環境やユーザーの構え方」にある場合がほとんどなのだ。

 現代において「ドイツ車は壊れない、でもイタフラ車は壊れる」という二元論でクルマを選ぶのは、あまりにナンセンスだ。いまのイタフラ車は普通にオイル交換をし、普通に消耗品を替えてさえいれば、普通に平気で走り続けるものだ。もちろん、さだまさしさんが歌った「関白宣言」の歌詞ではないが、「まぁちょっと覚悟はしておきましょうね」みたいな部分は、いまでもなくはないわけだが。

 とはいえ、もしもさまざまなイタフラ車のデザインや乗り味に本気でホレたのであれば、故障を恐れるがゆえにその購入をあきらめるのは、本当に馬鹿らしい話である。各ブランドの正規販売店がほとんどないエリアにお住まいの場合はまた別の話になるが、そうではない都市部にお住まいなのであれば、いまや「ドイツ車」に過剰にこだわる必要はとくにないのだ。


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