これぞ「我らのホンダ!」な中身
そのほかにも、見た目どおりのホットな走りも追求されており、「操る喜び」にもスポットを当てているとのことだ。とくに注目なのが、専用に開発された「BOOSTモード」だろう。これは、出力を一時的にアップし、パワーユニットの性能を最大限に引き出すという文字どおり”ブースト”がかかるほか、EVであるので仮想ではあるが、有段シフト制御とアクティブサウンドコントロールシステムを連動させることにより、有段変速機を備えたエンジン車のような迫力あるサウンドと鋭いシフトフィーリングを実現するギミックまで採用している。ちなみに出力は平常時は47kW(約64馬力)だが、ブースト時は70kW(約95馬力)まで引き上げられるのがトピックだ。
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この車格なので、相当刺激的な走りができるのではないかと予想される。車体も小さいので、とくにコーナリング性能は目を見張るものがあるはずだ。なお、先述のアクティブサウンドコントロールシステムから出てくる音は、ホンダの小型車では初採用となる、BOSEプレミアムサウンドシステムを介して出力されるとのこと。8スピーカーを搭載し、BOSE独自技術の「Dynamic Speed Compensation(ダイナミック スピード コンペンセーション)」も導入される。そのほかにも、13.1リットルの大容量サブウーファーを搭載し、コンサート会場にいるような臨場感を全席で味わえるとのこと。
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また、BOOSTモードでは、メーターとイルミネーションに専用の演出を設定し、「バッテリー温度計」「疑似タコメーター」「出力計」を配置した、メカニカルなアナログ計測器で構成されるデジタルのトリプルメーターを採用している。
ボディカラーは、「Super-ONE」専用色となる新色「ブーストバイオレット・パール」を含む全5色を設定。ホールド性重視のバケットタイプとなる専用のスポーツシートは、ブルーの表皮をアシンメトリーに配色して遊び心を演出するほか、ホンダお得意の水平基調のインストゥルメントパネルを導入して、良好な視界を確保。こうした設計はホンダの伝統だ。
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車重はEVでありながらたった1090kg程度で、気になる航続距離はWLTCモードで274kmを達成しているとのことだ。注目の価格だが、ホンダディーラーに確認したところ、2トーンカラーのモデルで350万円程度とのことだ。これに国からの補助金が、令和8年度は130万円出るほか、さらに自治体の補助金も入れば、ベースとなったN-ONE e:よりも安く買えるかもしれないと、営業担当者から話をうかがうことができた。つまり、住んでいる地域によるが、補助金を使えば諸費用込みで300万円切りも見えてくる。なお、車格はベースとなったN-ONE e:とは異なり、ワイドボディになっていることから普通乗用車登録となる。
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この「Super-ONE」のような、どこの層を狙ってるか不明で中身がぶっ飛んでるようなクルマこそ、ホンダのクルマ作りにおける真骨頂だと個人的には考えている。歴史に残る大赤字を叩き出し、EV事業を見直すとして、Honda 0シリーズやソニーとの協業によって販売予定であったアフィーラシリーズなどをやめてしまうというネガな報告ばかりなホンダだが、この「Super-ONE」を起爆剤に、かつてのホンダ黄金期を再び再現してほしいものだ。