ちょっと前までジャカルタ中心部はBEVバスだらけだったのに……再び「エンジンバスだらけ」になっている理由 (2/2ページ)

BEVバスが街なかを走ってないのは車庫からの距離が理由だった

 以前紹介したBRTタイプではない、一般路線バスタイプのBEV車両の車庫を訪れたことがある。そのとき応対してくれたバス会社の関係者によると、筆者のいうところの幹線は車庫からそこへ回送して向かうだけでかなりの距離となり(BRTに沿って一般路線バスも運行されている)、その回送だけで電力消費も目立ってしまうので、車庫から近い路線にBEVバスを優先的に振りわけるようにしていると話してくれたことがある。

 確かにジャカルタ中心部からかなり離れた場所が終点の路線を走るBRTタイプ車両はBEVばかりであった。ジャカルタを代表するような目抜き通りを走るBRT車両が古ぼけたICEバスばかりというのも「なんだかなあ」と思ったのだが、電力を無駄に消耗するという現実的問題があるのではやむを得ないのかもしれない(導入当初はあえて目立つ場所で運行させていたようだ)。

 また、幹線なので利用客も多いのでICE車両では連節タイプ(車体がつながっている)が多いのだが、BEV車両では連節車両は見たことがないので、その辺のテクニカルな問題もあるのかもしれない。ちなみに運行するトランスジャカルタでは、2030年までにすべてのバス車両をBEV化するといっているが、そのときは「車庫から遠いから~」は通用しないので、どのような運行オペレーションを行うのか興味深いところである。

 話は逸れるが、日本で路線バス運転士といえば「運転士=高齢」というイメージがマストだが、ジャカルタのバス運転士はベテラン(日本ほど高齢ではない)に交じって見た目は20代のような若者もかなり目立っている。混みあう路線では客室(電車のように運転室と客室は仕切られている)に車掌のような、おもに女性が乗り込み、スムースな乗降ができるような手助けをしているのだが、こちらも若い女性が大半であった。

 同行者が終点車庫で休憩するバス運転士や車掌にカメラを向けると大喜びしてポーズを決める若い運転士や車掌(インドネシアのひとは相手が他人だろうが写真を撮られるのが大好きである)の様子は日本とのあまりに違う光景であり驚かされた。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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